烏野高校排球部キラキラ光る (ページ44)

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ハゲの呪いページ44

はい、私も今世紀最高のバッドタイミング！
「あ・・・あの。聞く気は無かったんですけど。すみません」
らっきょ君ともう1人君にとりあえず謝っておく。

「橘さん・・・ですよね」
もう1人君に声をかけられた。
「俺1年の国見って言います。こっちは金田一」
と自己紹介してくれた。
「国見君と金田一君ですね。あの、橘千景と言います。同じ1年です。何か？」
「ちょっとこっち」
何だろう？
手招きされてついて行く。
金田一君も不思議そうな顔だ。

「あ！さすが国見！仕事が早い！」
案内された場所にはバレー部の数人が揃っていた。
岩ちゃん先輩とまっつん先輩他数名。
みんなが私を見る。
何これ怖い！みんなデカイ！

「あ！本当だ！去年及川に呪いかけてた子だ！」
「だろ？やっぱりそうだよな！」
「お前最高だぞ！気に入ったぜ！ハゲの呪い！」

呪い？ハゲの呪い！？
何のこと！？

岩ちゃん先輩がやってきた。
「覚えてないのか？お前ウチの学校来た事あったろ？そんで男子に間違われた後、及川に向かって・・・」
岩ちゃん先輩はきっと私のモノマネのつもりだろう。

両手を前に出して気合いを入れて、
「将来ハゲになる！！」
と言った。

「・・・あ！あー！？思い出しました。ずっと髪の毛いじっててチャラそうだったんで・・・言いました！」

「チャラそうだってさ！！ナチュラルにdisってる！」
「いやあ、あれは面白かったぜ！」
バシバシと肩を叩かれる。
隣にいる国見君と金田一君もビックリしてる。

「だってあんな大勢の見学者の前で、
『へえ、そのジャンプ力、柔軟性、ボールコントロール。パワーはまだまだだけど、良いセンスしてるよ。君、必ずうちのバレー部に来なよ。俺が君の才能を伸ばしてあげるからさ』って男子に間違われて。恥ずかしくて、悔しくて！」

「似てる！」
「めちゃくちゃ似てる！」
「鳥肌立った～！」
やっぱり似てるらしい。
チームメイトお墨付きだ。
ついモノマネしてしまったけど。
高校でこのモノマネが認められるとは、中学時代の私に教えたい。