烏野高校排球部キラキラ光る (ページ40)

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及川さんだページ40

1セット目は取られたけど、復活した翔陽がいれば次のセット奪い返せるはずだ。

今までは翔陽が心配だったけど、次は青城もっと注意して観察しよう。
自分が選手だった時はじっくり観察なんて出来なかった事だし。

次のセットではツッキーいわく「変人トス&スパイク」がようやく決まり出す。
そうすると翔陽の囮のお陰で田中先輩もツッキーもブロックに捕まらないで点が稼げる。
凄く正確なトスだ。
影山め、悔しいけどバレーに関してはやっぱ凄いな。

何とか２セット目はゲットしたけど。
相手チームは落ち着いてる。
影山と翔陽の動きに焦ってるのは１年生だけだし、2、3年生はもう見慣れたのか落ち着いていて着実に得点してるし、こっちよりミスも少ない。
それに監督だ。
あの貫禄。経験値凄そうだし、このセットは様子見で、すぐに対策してきそうな予感がある。

県ベスト4か。

変人コンビがノッてるうちに次のセット多く得点したい。
そんな事を隣の武田先生と話していると、
「橘さん凄いですね！監督さんみたいです！！」
力抜けるよ。
「でも本当に、バレーに詳しい人が居ないと全国は大変です」
「大丈夫ですよ。先生にも考えがありますから」
ふっふっふと意味深な笑みを浮かべる武田先生。

意外とエキセントリックな行動取るからちょっと心配だ。

「油断ダメです」
影山の声に視線を上げるのと、女子の黄色い声が上がるの、どちらが早かったか。

青城のベンチには、スコアを見てニヤリと笑う人影があった。
「あ！」
及川さんだ。
影山を見ると、真っ直ぐに及川さんを睨んでいた。

及川さんは影山の事めちゃくちゃ挑発してくるし。
お前先輩にそこまでさせるなんて中学時代何したの。心配になる。