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「当時の私はピュアだったので、恥ずかしくて何も言い返せずに逃げるように帰ってきたんです」

今思い出しても恥ずかしい。
「そしてそれが原因で青城からの推薦断りました」

「ブアッハッハッハ!!!」
「まあ、そりゃあ間違えるだろうね。プッ!」
田中先輩とツッキー、私の中のポイント減点!

「まあまあ、当時も背高かったんだろう?仕方ないって」
菅原先輩が慰めてくれる。
「でも、当時は髪長くて結んでたのにですよ!そんな節穴ヤロウがいるバレー部が、県ベスト4っすか!世の中間違ってる!」
「おい、その勧誘してきた先輩って、名前は?」
妙に食いついてきた影山。
「逃げるように帰ってきたって言ったじゃん。名前は知らない」
「ああ、影山って北川第一だったな。そのまま青城行くヤツ多いもんな。影山の先輩かもな」
そうなんだ?
田中先輩やっぱバレーのそういう事情は良く知ってるんだ。

「あ!その人のモノマネ出来るよ!見ても分かんないだろうけど」
一時期バスケ部の間で節穴ヤロウが流行ったっけ。
「一回見して!影山が分かるかもしんねーべ」
「じゃあ、いきます」


「へえ、そのジャンプ力、柔軟性、ボールコントロール。パワーはまだまだだけど、良いセンスしてるよ。君、必ずうちのバレー部に来なよ。俺が君の才能を伸ばしてあげるから さ」

ビシッとポーズもつける。
ポイントは語尾のから、と、さの間を開ける事。

「どうだ影山、分かるか?」
「それ・・・及川さんだ」
影山の口から名前が出た。
ああ、この地味なモノマネ、似てたんだ。中学の時の友人に教えたい。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:球技大会 | 作成日時:2019年9月9日 19時

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