≪B-PROJECT≫#こたつプラス ×14人

with阿修悠太_1 ページ15

こたつ机の上には、いろんな種類のお菓子がちらばっていた。甘いもの、塩気の強いもの、固いもの、柔らかいもの、節操なく開けられ、食べ散らかされている。

「んー、おいしいっ」

ハートマークでも付いていそうだ。幸せそうに声をあげる悠太くんは、こたつに深く座って背筋を丸め、あれもこれもとお菓子を頬張っている。

「ちゃんと食べたゴミ捨ててきなよ、散らかるでしょ」
「こたつあったかすぎて出られないよ〜」

わたしの言葉に、そばかすと同じくらいほっぺにお菓子の食べかすをくっつけて、悠太くんは満面の笑顔を向けてきた。はあ、わたしはため息で返事する。
ザ・自堕落。「阿修は全然片づけやしねえ、何度言っても駄目だ」剛士くんが怒ったような諦めたような顔でそう言っていたのを思い出した。きっとTHRIVEの部屋でも悠太くんの汚したものを剛士くんがキレながら片づけてるんだろうなと想像した。

頬杖をつきながら、ピンク色の頭をじいっと見つめた。わたしの視線にきょとんとする悠太くん。

「あのね、悠太くん」
「なに？」

ぽり、とスティック菓子をかじりながら首を傾げる彼に、わたしは厳しめな口調で言った。

「いい加減アイドルだって自覚持ちなさい。こんな時間にそんな食べたら太るでしょ」
「ええ、大丈夫だよ」

…何を根拠に。剛士くんからも「デブったら脱退だぞ」って何度も言われてるのに、悠太くんはへこたれることなく糖分を摂取しまくっている。
その根性は素晴らしいけれど…彼らのマネージャーたるわたしとしては、口を酸っぱくしてでも言わねばならないのだった。

そりゃ、まあ。
悠太くんが美味しそうに、幸せそうにお菓子を食べているその笑顔は、すごく可愛いんだけど。
そんな悠太くんが、大好きなんだけど。

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