【ヒロアカ】弱い私にさよならしたい。 (ページ3)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:952 hit

2　中学ページ3

『勝己、ご飯いつもので大丈夫？』

「ああ、そこに置いとけ」

『うん』

お昼休みいつもの様に勝己の食べたいものを
買ってきては机の上に置く
保険室２の鍵を勝手に所有しており
ご飯を食べるときは必ず２人で食べる

「お前、進路どうするんだ？」

『勝己が許してくれるなら、同じ場所に行きたい』

「…そうかよ」

『雄英、受けてもいい？』

「好きにしろよ」

良かった、正直断られるかと思ってて安心する
無意識に尻尾を振ってしまう

「俺と同じところってだけで、そんな嬉しんかよ」

『うん』

買ってきたパンに手を付けながら
少し機嫌の良さそうな勝己

「受けるなら絶対受かれよ」

『うん、頑張ってみる』

微笑みながら私もご飯を食べる
勝己は優しい手つきで頭を撫でてくれる
２人の時しかしてくれないけど凄く気持ちがいい

最近勝己が苛立っているのはここ何日か前に
聞かれた進路希望での出久のせいで間違いない

『出久も雄英本当に受けるのかな‥』

「あ”？デクの話はすんなつったろ！！」

出久の名前を出すと血相を変え胸倉をつかんでくる勝己
ヘドロ事件以来、以前とは比べ物にならないほど
〖出久〗というワードに敏感になっている

『ごめん、でも受けても受からないよ
個性がでてないんだもん…』

「当たり前だろっ、気分悪くさせんじゃねーよ」

『うん、気を付ける』

地雷なんだろうなとうすうす気づいていたも
私に手を出すまでは今までなかったのに
これからは本当に注意しよう

さて、雄英高校ヒーロー科受験
決めたは良いものの受かるかは別
基礎能力で実技が通過できるかどうか…

「何考えとるんや」

『ん、私の個性でちゃんと雄英受かるかなって』

「そんな事かよ、大丈夫だろ」

『勝己がそう言ってくれるなら安心する』

「そうかよ」

『有難う勝己、いつもいつも…』

素直じゃなく乱暴だけど
根がいい人なのは一番よく知ってる

「進路希望、今日中に提出して来いよ」

『うん』

カバンを持ち上げファイルを取り出し
中から進路希望用紙を出す

第一志望の欄に〖雄英高校〗と記載し
第二、第三は空白にしておいた

『受かるといいな』