謝れば許されるとでも？

Hypocrite＆Coward ページ39

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-りぶside-
「僕がAと恋人になるためにどんだけ頑張ってきたか……例の事件はチャンスだと思いましたよ。周りの人たちは勝手に離れていったから、僕だけを見てもらえるようになるって」

みんな無言になった

「ただの偽善ですよ、それは認めます。でも、偽善者になってでも僕はAの中でナンバーワンになりたかった。正直僕だって、例の事件はAがやったんじゃないかと思ってましたよ。結果、犯人は愛猫でしたけどね」

「心は痛まなかったんですか、嘘をついてまで味方のフリをして」

歌詞さんは悲しんでいるようだった

「僕はAに僕のことを好きになってほしい一心で動いてたので、心が痛むどころか、むしろわくわくしてましたよ」

そう言った数秒後


ｺﾂｯ……ｶﾝｯ……ｶﾗｶﾗ……

何か軽い物が落ちて転がる音がした

ﾄﾞｻｯ……

次いで重い物が落ちる音がした


〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･〜･
-Aside-
目を覚ました頃には太陽はかなり昇っていた

だいぶ寝てたみたいだな

りぶの部屋を覗くと、りぶは居ないようだった

リビングかな？と思い降りていったがリビングにもりぶの姿はなかった

おかしいな、今日は仕事じゃないはず

キッチンには昼ごはん用であろう食材が置いてあった

買い足しにでも行ったのかな

そう考えたら納得がいった

喉が渇いていたので、コップに水を注いで飲む

ふと、外から大きな声が聞こえたので階段から玄関の方を覗き


_______聞いてしまった

りぶが最初から俺に好いてもらうために行動していたこと

俺のことを信じてくれていたわけじゃないこと

なんだよ、りぶさえもそっち側の人間だったのかよ……

身体に力が入らなくなり、手からコップが落ちる

そして、俺自身も立っていられなくなりその場に崩れ落ちた


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