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北斗との約束をしっかり守り、というよりか守らされ、ブロックで遊んだりDVDをみたりしてるうちに、時刻はお昼前になった。
｢慎太郎、ジェシーくん、ご飯の前にお熱測ろっか。｣
大我くんがそう声を掛けると、二人は分かりやすく不満そうな顔をした。診察道具が入ったポーチもあるから、軽く診察もする予定なんだろう。
｢えー…僕、もう元気なのに。｣
｢僕も！｣
｢元気なことを教えて欲しいの。｣
｢ホントにお熱測るだけ？｣
慎太郎、察しがいいな。警戒心が剥き出しだ。
｢元気かなーって、ちょっとお口の中と喉もみせてね。二人とももうお兄さんだから、上手にできると思うんだけどなー。｣
慎太郎もそうだけど、ジェシーくんも｢お兄さん｣というワードに弱いお年頃なのか、そう言われるとさっきまでの不満そうな顔と警戒心はどこへやら、平気ですよーって顔をして大我くんのもとへ寄っていった。
ジェシーくんは完全に熱が下がったみたいで、慎太郎もほぼ平熱といえるまで下がってきた。喉もまだ少し赤いし、ブツブツも残っているけど、順調に良くなっているみたいで安心した。
｢私、そろそろお昼ご飯の準備するね。｣
｢気持ちはありがたいんだけど、Aちゃんには他のお仕事頼みたくて。｣
なんだろう？と思った私に渡されたのは、体温計で。
｢もうお姉さんだから上手にできるかなー。｣
｢残念、もう、お姉さん通り越しておばさんに片足つっこんでるから。｣
｢それ、Aちゃんより年上の俺に言う？
北斗からも言われてんの。ほら。｣
大我くんが突きつけてきたのは、北斗との業務連絡しかないトーク画面。
｢昼前に、慎太郎とジェシーくんとAの診察お願い。｣
いや、最後一人多いのよ。
｢いまやっちゃった方が身のためじゃない？
いまやっておかないと、父さんが昼休みに戻ってきたときに説教つきでされるよ？｣
たしかに…。まぁ、体は少しダルいとはいえ、喉は痛くないしブツブツもないもんね。
うん、大丈夫大丈夫。
体温計を受け取って、腋に挟みながらディスプレイを確認する。
32度から徐々に上がり、36度台で止まるかなと思いきや、それを通り越してまだ上がっていく。
37.6を超えたとき、これはマズいと思ってこっそり体温計を腋の下から外した。
そうすると、当然表示されるのはエラーだ。
｢なんかエラーになっちゃった。｣
｢なんか怪しい。まぁ、少ししたらまた測ってね。｣
となればもうこっちのもので、しれっと腋の下を少し濡らしてから測りなおし、無事に平熱を叩き出した。
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ぽん(プロフ) - 続きが楽しみです！更新楽しみにしています (8月8日 21時) (
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作者名：いちごじゃむ | 作成日時：2023年8月4日 11時
