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「今日は保育園いくの!」
「今日もお休みですー。
まだ少しお熱あるし、お口のブツブツも治ってないでしょ。」
翌朝、微熱程度まで熱が下がり、体もかなり楽になった慎太郎は、保育園に行くと言い張り北斗を困らせている。まぁ、いつも元気いっぱいに走り回ってる子が家で大人しくしてられるのは、2日くらいが限度なんだろう。
「大丈夫だもん!お母さんだって、いっつも大丈夫って言ってるもん!」
あ、視線が痛い。
北斗からだけじゃなくて、おじさんからも感じる。昨日はあれから、おじさんのもとに樹からの電話がくるまで長々と、自分の体を大切にしろとか怒られたからな。
夕飯のとき食欲無かったからって、体調悪いのを疑われたし。まぁ、結局なんともなかったんだけどね。
今も少しダルいのだって、疲れが溜まってるだけでしょ。
「そっかー。それじゃ、保育園に行って具合が悪くなって、いっぱい注射とかすることになっても大丈夫だねー。」
「うぅー…だいじょーぶじゃない…」
北斗にそう言われ、目に涙をいっぱい溜めた慎太郎が、私に助けを求めてきた。
「今日はお母さんと遊んでようか。」
「それなんだけど、北斗とA、ちょっといい?」
慎太郎を大我くんに託し、北斗と二人、おじさんについて廊下に出た。
「実はさ、昨日樹くんから、まだ保育園には行けないけど、ジェシーくんの体調が良くなってきたから、もうすぐ仕事復帰できそうって連絡もらったんだよね。
だから、樹くんのところさえよければ、ジェシーくん連れてきてもらう?二人ともヘルパンギーナだったから、感染の心配もないし。
出勤できないって樹くんに謝り倒されるのだって、こっちの胸が痛くなるよ。
クリニックも午前診療の日で、午後からは俺も面倒みれるから。午前中は大我にお願いすればいいしね。」
「たしかに向こうも、良くなったけど感染症だから外出できない元気いっぱいの5歳児の相手は大変そうだもんな。
ましてや、慣れない一人での育児だろ?」
「そうだね。あと私今日は公休だから、大我くんじゃなくて私が午前中二人のことみてるよ。」
「お話、昨日のじゃ分からなかった?」
身の危険を感じ、あっさり引き下がるしか選択肢はなかった。
「今日は大人しく家で休んでなさい。
明日はまた、24時間の勤務なんだから。」
その後、おじさんが樹に連絡し、ジェシーくんが家にくることになった。
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ぽん(プロフ) - 続きが楽しみです!更新楽しみにしています (8月8日 21時) (レス) @page7 id: ff3dfdb4f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちごじゃむ | 作成日時:2023年8月4日 11時