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ガチャンと重めの扉を開ける音と大きく響く足音
「Aちゃんと、......望やん」
「よっ!流星もなんか頼む?」
「ちょこもか」
「淳太ー!ちょこもかぁー!」
奥の方から了解の返事が帰ってきた
「どーしたん?流星珍しい、屋上で一眠りしてから帰るんや無かったん?」
「ええやん、別になんでも」
「んー、まぁええねんけど…さ」
「きょう、のぞむのおごり
あ、Aちゃんの美味そう、ちょーだい?」
断る理由もなんにもない、
だけど、2度目だなぁ......間接キス、なんて考えたり
「どーぞ」
「どーも」
うまい、とかあまい、とか感想が返ってくるわけでもありがとうの声が返ってくるわけでも何でもなくて
満面の笑みがかえってくるだけでなんだか心が満たされてしまうのは
ふじいせんぱいだから、なのだろうか
「俺、バイト代入ったからええけど今度奢れや」
財布の中身を確認して藤井せんぱいの方をみてしゃあないなぁ、という顔をした
「んー、ま、今度」
たぶん奢る気なんてさらさらないのだろうなぁ
「こら、奢る気ないやろ(笑)」
「あ、ばれたか(笑)」
すこし、ほんの少しだけ藤井せんぱいのことがわかった気がして
口角が上がっていたのなんて、
かっこいい先輩だから、という言い訳を付けてそっと心にしまっておこう
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