287Q ページ2
Aside
黒子のおかげで、火神が青峰を抜きダンクを決める。
それからも誠凛は点を決めていき、第3Q終了間際、ついに点差は一桁になった。
いける、そう思わせたところで今吉さんが3Pをブザービーターで決めるわけで…うぅんやっぱり彼は人が嫌がる事させたら一番だな。
「それでも、勝つのはウチや」
あぁ、桐皇はやはり強い。
第3Qが終わり、二分のインターバルに入る。
横目で見る蘭はやはりどこか心ここにあらずで、ぼんやりしているように見えた…見えただけだろうか。
だって、こんな様子の兄の姿を見たことがない。
俺の気を緩ますためにわざとやっているのか?そんな俺に抜かれただけで意気消沈するようなキャラじゃないだろう、し。
俺はベンチに戻り、滝のように出てくる汗を拭きとる。
黒子の呼吸は荒く、消耗が激しいことは見てわかった。
それに木吉さんのヒザも…。
「思いつめすぎだダァホ。悪いクセだぜ、もっとオレらを信用しろよ」
日向先輩が、うつむく木吉さんに声をかける。
勿論木吉さん抜きで勝てるとは言わないけれど、俺たちの分まで頑張る必要はないと日向先輩は言った。その通りだほんと。
「あと長崎君!あなた長崎蘭を抜いたわね!よくやったわ!」
「あ、ありが」
「俺なんか涙出た!!」
「えぇ?なん」
「もっとアイツの綺麗な顔面を間抜けな面させてこい!!わぁったな!?」
「は、はい!」
俺にまともに話をさせてくれないくらい早口に褒めてくるもんだから、少してんぱってしまった。
二分しかないインターバル、時間の無駄は作ってはいけない。
ドリンクを飲みながら、なんとなくちらりと桐皇ベンチへ向ける。
すると今吉さんとばっちり目が合った、これは自意識過剰じゃない。
んぐ、と飲みかけのスポドリが逆流してきそうなのをなんとか止めるが咳が込み上げてきた。
今吉さんは、俺と目があったすぐに蘭に声をかけているようで…えぇ意味深。
「けほけほっ」
「大丈夫ですか?」
「お、俺は大丈夫。…黒子こそ大丈夫?」
「…ええ。このチームで、勝つためには大丈夫じゃなきゃダメですから」
「……無理しないでっていいたいけど、ごめん、死ぬほど頑張って」
「もちろんです」
お互いの汗で湿った背中を叩き合い、最後のQが始めるアナウンスがかかったためコートへ足を進めた。
「勝つぞ!!」
「「おおう!!」」
最後の十分が、今、始まる。
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しゅる(プロフ) - い、今吉…😭😭😭お前やっぱ良いサトリ妖怪なんだなぁ😭😭でもね、蘭くんちゃんと弟守らないとどっかの帝王様に取られちゃうよ😊兄弟愛BIGLOVE🫶🏻 (4月11日 6時) (レス) @page13 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 美音さん» こちらこそ待って頂きありがとうございます!!どんどん仲良く……仲良く…?なってくれるのでしょうか笑((( これからも待たせちゃうと思うのですが気長にお待ちいただけたらと思います🥺 (4月3日 20時) (レス) id: 3d31480182 (このIDを非表示/違反報告)
美音(プロフ) - 更新ありがとうございます…!待ってました!!!めちゃめちゃうれしい💞💞長崎兄弟がこれからどんどん仲良くなっていく展開まってます💞これからも更新がんばってください!! (3月7日 14時) (レス) id: 73850d3442 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - もっちーさん» お待たせしましたァ…!愛されてる長崎兄弟…嬉しい…。そう大切な弟なんです…本人には伝えないんですけどね…笑 ノリに乗った時になりますが更新していきたいなと思ってます笑 (3月4日 0時) (レス) id: 3d31480182 (このIDを非表示/違反報告)
もっちー(プロフ) - 待ってました👏🏻👏🏻✨長崎兄弟好きだっ…!!!蘭くん弟が本当に大好きというか大切なんでしょうね…長崎兄弟尊いです…😭💕✨そして更新ありがとうございます!!!!!!! (3月3日 13時) (レス) @page7 id: 28f73aa9c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2023年3月4日 23時