２８４Q ページ47
Aside
今吉さんの黒子封じは上手くいってしまっていた。
黒子がマークを外せず、パスが出せない状態。
まるで以前の俺と蘭のようだった。
それに日向先輩の不可侵のシュートもさっちゃんのせいで攻略される。
このままじゃ抑えられない。
奇跡的に俺に回ってきたボールをその場で投げる。
高く放ったシュートと上手くゴールに入り、ほっとする。
自分のコートから投げたものだが、それくらいの距離なら入るようになった。
真くんみたいな高さは無いけれど他の人よりはあると思う。
俺だって強みを増やしているんだ。
強くなっているんだ。
なあ
「また俺に挑むの？」
「何回だって」
蘭。
今試合３回目の１on１が始まる。
二度挑んだうち二度敗れた。
けれど、少しつかめた気がした。
黒子や火神が青峰の戦っていて少し気づいたこともあった。
「やめとけよ、お前には俺に勝てねぇ」
「……」
「だって俺天才だし」
知ってる。
俺よりバスケセンスがあって、人の動きも読めて、自分の動きを読ませない。本気だって出してるかわからない。
それでもね、蘭。俺達腐っても兄弟なんだよ。
黒子も言ってたでしょ、黒子と青峰は過ごした時間は同じなんだって。
俺達兄弟も同じだよね。
冷静に動きをみていたら、お前の呼吸だとかなんとなくわかってきたように感じるよ。
散々兄の蘭と自分を、比べてきた。
『蘭君は凄いわねぇ、この歳でもうこんな難しい計算ができるのねぇ』
そのきっかけは、どこの誰が言ったなんて覚えてない。
幼き記憶。
『ほんと、神に愛された子だわ』
おぼろげな記憶だけれど、その言葉たちだけは覚えていた。
『容姿端麗、頭脳明晰なんて羨ましいわ』
別にそんな兄が嫌いなわけじゃなかった。
『Aくんも…ほんとかわいらしくって』
ただ何も知らない周りが好き勝手に言った言葉が
『でも大変ねぇ、これからお兄さんがこんな優秀だと』
勝手に比べ、勝手に憐れんで
『比べられちゃう』
無知だった子供の俺に、今まで苦しむほどの呪いをかけた。
それから俺は、凡人な俺は、こうやって比べられたくないという思いが強くなり努力を続けてきた。
勉強も人一倍にがんばった、かけっこの練習だって、家の手伝いだって、蘭と比べられたくなかったという思いではじめた。
気づけば比べられたくないと思っていた自分が、他の誰かよりも自分と蘭を比べていたことに気付いた。
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こたきんぐ(プロフ) - しゅるさん» だーすんごい嬉しい反応貰っちゃったへへ！！ありがとうございますっっこれからもたまに漂う幼馴染み臭を楽しんでもらえたらいいなって思います！ (2023年2月6日 19時) (
レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - あばーー！！かっこよすぎるよ！主くん！！幼馴染みのきーちゃんと似たような感情で、似たような台詞で、似たような場面で！！幼馴染み最高！！やばすぎる…！ (2023年2月5日 19時) (レス) @page49 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - にゃん太さん» ですよね！？マジで永遠に畑耕して牛達の世話してます笑笑 わ〜ほんとですか！！貴重だ〜！！ありがとうございます、マイペースですが頑張ります！！ (2023年2月5日 9時) (レス) id: 3b9b192a4a (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - らぶさん» おお！？蘭推し嬉しいです！！蘭の心情もいずれ書こうと思ってますので…🤗ありがとうございます、頑張ります！ (2023年2月5日 8時) (レス) id: 3b9b192a4a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん太(プロフ) - 牧場物語が面白すぎるのまじでめっっちゃわかります！！！！実は初期の頃から読ませていただいていたりします。ず〜〜っと大好きな作品です！作者様のペースで頑張ってください！！！！ (2023年2月5日 6時) (レス) @page49 id: e8e9837ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2020年5月24日 10時
