２８２Q ページ45
Aside
四十六対四十八、桐皇が二点リードの今。
あと三秒で第２Ｑが終わる。
火神の人間離れした跳躍力のおかげで点差は縮まった。
そして今誠凛ボールで反撃に入っていた。
これで決めれば同点で終われる、というところで俺は火神にパスを出す。
「火神！」
火神の前には青峰。
火神はその場で飛び、青峰のような型のないシュートを打とうとする。
「ハッ…ざけんな！１００年早えーんだよ！！」
とびかかる青峰。
その手をかすめることなく、火神はボールをゴールへ直線的に投げた。
めちゃくちゃなボールは惜しくも外れてしまった。
そして前半は終了、俺たちは十分のインターバルへと入った。
「はー疲れた−」
「……」
桐皇のベンチへ帰る相変わらずの兄を尻目に、俺も誠凛の元へ帰った。
「あれ？黒子は？」
「あ、ちょっと表の空気が吸いたいっていってどっか行ったんですけど…」
ジャージも着ずに、この冬場に外は風邪を引いてしまう。
黒子のジャージを握り、外へ探しに行こうとすると火神と目が合った。
「…コレ、持って行ってあげて？」
「え」
「ホラ早く。黒子が風邪ひいちゃうから、ね」
火神は俺をじっと見つめて、何か言おうとしたがすぐに口を閉じた。
それから火神はすぐに外へ出て行き、黒子を探しに行った。
俺は鞄から取り出した十秒チャージをぢゅっと吸い、首元の汗を拭う。
それにしても、青峰は今どんな気持ちなんだろうな。
ずっと…ずっと自分の強さに悩んでいたから。
火神のような存在が出てきて、きっと嬉しいんじゃないかな、なんて思う。
そうだったらいいなって、青峰の友達である俺は思ってる。
あと俺はまだ勝ててない。
蘭がいても、パスは通せるようにはなったが、１on１で勝ってない。
景虎さんに怒られちゃうな…、と心の中でつぶやく。
第３Ｑが始まる前、黒子が少しすっきりした顔で戻って来た。
火神のおかげ…なんだろうな。
『インターバル終了です。これより後半、第３Qを始めます』
第３Ｑが始まる。
その時コート上に黒子がいることに相手チームは驚いていたが、この試合、火神は覚醒しただけじゃ勝てない。
黒子がいないと勝てないんだ。
まずは桐皇ボールから始まった。
そして、蘭にボールが渡り、二回目の俺との１on１。
「俺と戦うのは諦めろって」
「諦める理由はない」
俺は、前の俺とは違うぞ、蘭。
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こたきんぐ(プロフ) - しゅるさん» だーすんごい嬉しい反応貰っちゃったへへ！！ありがとうございますっっこれからもたまに漂う幼馴染み臭を楽しんでもらえたらいいなって思います！ (2023年2月6日 19時) (
レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - あばーー！！かっこよすぎるよ！主くん！！幼馴染みのきーちゃんと似たような感情で、似たような台詞で、似たような場面で！！幼馴染み最高！！やばすぎる…！ (2023年2月5日 19時) (レス) @page49 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - にゃん太さん» ですよね！？マジで永遠に畑耕して牛達の世話してます笑笑 わ〜ほんとですか！！貴重だ〜！！ありがとうございます、マイペースですが頑張ります！！ (2023年2月5日 9時) (レス) id: 3b9b192a4a (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - らぶさん» おお！？蘭推し嬉しいです！！蘭の心情もいずれ書こうと思ってますので…🤗ありがとうございます、頑張ります！ (2023年2月5日 8時) (レス) id: 3b9b192a4a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん太(プロフ) - 牧場物語が面白すぎるのまじでめっっちゃわかります！！！！実は初期の頃から読ませていただいていたりします。ず〜〜っと大好きな作品です！作者様のペースで頑張ってください！！！！ (2023年2月5日 6時) (レス) @page49 id: e8e9837ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2020年5月24日 10時
