六十三枚目 ページ17
Aside
次に緑間に会ったとき、再度謝罪した。
せっかく送ってもらっていたのに、兄がごめんと。
緑間は深く聞いてくるようなことはせず、気にするなといっただろう、といつも持っている変なラッキーアイテムを撫でていた。
その日のラッキーアイテムはピンク色のメンダコのぬいぐるみでちょっとかわいかった。
そして十二月に入り、だんだん寒さが本格的になってきて、マフラーがいる季節になった。
朝は寒いしあくびが出る、口からは白い息が出て正直ずっと寝ていたい。
夕方になっても眠いもんは眠くって、本日何度目かわからないあくびをしながら学校の靴箱を開ける。
「なんこれ」
外靴の上に一枚の封筒がのっかっていた。
果たし状だろうかと手に取り中を開け、さっと中身を読んでみると内容は私のことが好きで放課後第三体育館裏にきてください、というようなものだった。
「「は？」」
二重に重なる声、一人で見ていたはずなのでおかしい…ばっと後ろを振り向くと青峰が驚いた顔をしながら立っていた。
「それ、なんだ…？ラブレターか…？」
「多分いたずらでしょ」
「まじかもよ？」
「それはないない」
いくらなんでもそれはない。
嫌いだと言われることはあっても好きだと言われることはしてない。
「もしかしてあんたが書いたの？」
「なわけねぇわ」
普通に聞いただけなのにたたかれた。不快である。
字が綺麗だからそりゃそうか、と笑えばまたたたかれた。不快が重なった。
「まあ行ってやれよ、本当だったらあれだろ」
「えー、笑われてお終いでしょ」
「…一緒に行ってやろうか」
「いい、部活いけ」
しっしと手で払うと、不満の声を漏らしながらも青峰は部活へ行った。
私は少しその場で考えた結果、行くだけ行ってみようかと指定された場所に行くことにした。
するとそこには一人の男子生徒がいて、目立つような外見ではなく、私の姿を確認するとあっと声を上げた。
…、今そこの茂みが揺れたような気が。
「来て、くれたんだ！ありがとう」
「……」
「手紙に書いた通り、俺、山梨さんのことが好きなんだ」
「……」
「よかったら、俺と…俺と…付き合って…っぷふ」
静かに聞いていたらいきなり笑い出した男子生徒。
やっぱりか、なんだか逆に安心する。
けど、バカにされるのは腹が立つ。
そして先ほど揺れたと思った茂みから、三人の男子生徒が笑いながら出てきた。
.
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こたきんぐ(プロフ) - 。さん» お返事遅くなりすみません！いいえ…完結ではありません…続きます…また近々ぼちぼちあげます(泣) ありがとうございます！ (2022年11月7日 23時) (
レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白くてイッキ見しちゃいました！ちなみにこれは完結なんですか？ (2022年10月30日 22時) (レス) @page36 id: 309377f64b (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - (名前)まいさん» ありがとうございます！ぼちぼちやってきます…！！ (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
(名前)まい(プロフ) - 最高 (2021年8月14日 22時) (レス) id: ec16fd7069 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぼた餅さん» ありがとうございます！お返事遅くなり申し訳ないです…。ほんと自分のペースになるんですが頑張らせていただきます！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2020年5月23日 20時
