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19 こんな話はするもんじゃない ページ20

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「その、いきなりすみませんでした…」

「謝ることじゃないですよ、僕も観覧車乗りたかったですし」




園子ちゃんに背中を押され、あっという間に()いていた観覧車の列に並ばされた。

何も考えずに行動してしまった自分に恥じていても時間は過ぎていき、私達はスタッフさんに空いているゴンドラに案内され今現在。


二人きりの空間。

ゆっくりと沈んでいく太陽のように、ゆっくりと登っていくゴンドラ。




「安室さんは、観覧車好き、ですか?」

「…景色がいいですからね」

「…私、誘っておいてなんですが、あまりいい思い出はないんです」



どうしてこんな、返事に困るようなことを言ったのかなんて自分でも分からない。

この二人きりの空間で、何かが麻痺してしまったせいなのかもしれない。


上にあがる度鉄が擦れる音がかすかに響き、ゆっくりと頂上へ近づいていく。




「…理由を、聞いても?」




理由。

もう時は過ぎたし、思い出したくないもの。


それに、ただのお隣さんの安室さんにそんな話、するもんじゃないのに。


彼の蒼色の瞳が、いつもと違った揺れ方をしていたから。

うっかり口が緩くなってしまって。





「仲の良かった先輩が、観覧車での爆発で亡くなったんです」





しんと先程より鎮まったゴンドラ内。


そしてずっと見つめていた安室さんの瞳が微かに見開く。
瞳は動揺を映すまいと気をつけているのだろうけど、先ほどより激しく揺れた気がした。

これは勘違いなんかじゃないはず。

そりゃそうだ、人が亡くなった話なんてするもんじゃなかったんだ。




「ご、ごめんなさい!私なんか今日変です、こんなこといつもは言わないんですけど、忘れてください!いや忘れれないか!ああもー私何やってんだろ!!」

「A、さん。大丈夫です、あの、その人って」




安室さんが頭を抱え込む私に手を伸ばしたと同時に、安室さんの電話がなる。

安室さんは誰から来たのかを確認すると、毛利さんからだ、と呟いた。
私の方をチラリと見るので、どうぞ取ってくださいと頷く。




「はい、何かありましたか毛利先生」

『安室君犯人から先程追加の電話があった、爆弾は巨大迷路に仕掛けられている!』





爆弾、という言葉が電話口から聞こえて、思わずごくりと唾を飲んだ。


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- すっごく面白いです!続き楽しみに待ってます! (2021年12月12日 8時) (レス) @page38 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぱるむさん» 流れは一通り書いているのですがちゃんとした文字に起こすのがすごく手間取っていまして…、ぼちぼち頑張っていきたいです!ありがとうございます! (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アイスあるさん» ありがとうございます!!返信遅くなってごめんなさい、マイペースですがぼちぼちやっていきます! (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 復活待ってます!すごく面白かったです! (2021年2月15日 18時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2020年5月27日 18時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2019年9月6日 17時

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