こ ページ12
.
「…うわ、嘘じゃん。この自販機私の好きなカフェオレなかったっけ」
めちゃくちゃ飲みたいのに、ないなんてそんなの私の舌と胃が許してくれなくて。
私はこの前一つ上の階の自動販売機で見たので、わざわざ階段を昇って、買いに行った。
お目当ての林永のカフェオレを見つけたので、お金を入れて缶に入っている冷たいカフェオレを手に入れる。
「げーっと」
一人悲しく喜んで、首元に当ててひんやりを楽しんでから、プルタブを上にあげ、開ける。
ゴクリ、と一口飲んで甘さを堪能した後は、座って飲もうと思い、自分のデスクへ戻ろうと階段を降りた。
が、十分な休息を取らないのが原因か、足元がふらつき、階段を踏み外した。
「っわ!!」
残りの段数は二三段なんて数じゃなく、多分十段くらいある。
落ちる、と痛みを覚悟し目を瞑るが、カフェオレを持っている方と逆の手首を誰かがつかみ、私が落ちることは無かった。
ぴちゃんっ、と缶の中から少しカフェオレが零れる。
「ばっ、かお前危な」
「ふ、降谷!?」
ぐいっと腕を引かれ、安定した場に足を置く。
お礼を言わなくてはとぱっと顔を上げると、それを防ぐように降谷は私の頭を乱暴にわしゃわしゃと撫でた。
「わっ、わっ、ちょ、バカ降谷!」
「馬鹿はお前だ阿呆……」
はあっ、と息を吐く音は聞こえるが、降谷の顔は目を手で覆い隠されて見えない。
いきなりのことで、びっくりしてまだお礼を言っていないことに気づき、降谷の手をグイッと目から外す。
「降谷!ありがとう!!……て、髪ボサボサ」
「…うるさい」
ちょいちょいと手で乱れた髪をなおし。こほんと咳払いしたと思えば私をキッと見下ろした。
「お前はもっと注意力を上げろ!それでも公安か!」
「うわっ、風見さんだけでなく私までそれ言われた!ついでに投げ飛ばされるのか!?」
「待てそれ誰から聞いた」
私は別にー?ととぼけながら降谷から目を離した。
.
ラッキーアイテム
革ベルト
366人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こたきんぐ(プロフ) - ぱるむさん» ありがとうございますえへ にやけが止まらないなんて、なんと嬉しい褒め言葉! (2021年2月14日 18時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - うへへ、好きです。にやけが止まらん。 (2021年2月14日 16時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - かきくけこっぺぱんさん» ありがとうございます!可愛いなって思ってもらえるようにかいたので嬉しいです!! (2020年2月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
かきくけこっぺぱん(プロフ) - かわいい…!降谷さんも夢主ちゃんも!楽しませていただきました! (2020年2月16日 22時) (レス) id: b3b5ecba31 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 世界の髪飾りさん» めっちゃんこ嬉しいです!こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2019年5月21日 16時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2019年5月16日 20時