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「で、なんで降谷まで仮眠室来たの」

「俺も睡眠時間が欲しいからだよ」




途中一人の同僚男性とすれ違いながらも、私達は仮眠室についた。

降谷は一人用のソファーにドカリと座り、肘を立て、顎を置き、目を瞑る。

時計をちらりと見ると、時計の針は三時を指していた。勿論AMの方だ。




「先に来てたらよかったのに。そしたら二人用のソファー独り占めできてたかもじゃん」

「そうかもな」




降谷が目を瞑ったまま答えるもんだから、私はきゅっと口を閉じて二人用のソファーに寝転がる。
そしてスマホのアラームを一時間後に設定して、目を瞑った。


意識が飛んだのはそのすぐのことだった。




私が目を覚ましたのは、アラームが後十秒でなるギリギリの時間だった。
画面をタップし、アラームが鳴る前に止める。

すると私の上には何か布のようなものがかけられており、それが降谷のスーツだということはすぐに分かった。

私が寝る前までは灰色のスーツを着ていたはずなのに、今の降谷はポロシャツにネクタイを少し緩めている姿だから。


私はスーツを手に持ち、音を立てないように起き上がって、頭を垂らして静かな寝息を立てて寝ている降谷に近づいた。

そぉっと、そぉっと足音を消し近づき、その場でしゃがみ込んで、顔を覗き込む。

顔には影が落ちて、いつもがみがみうるさく私を叱ってくる降谷の印象はなく、女みたいに長い睫毛が伏せてあって、鼻筋が通っていて高く、ホントにイケメンの代表みたいな顔が眠っているだけだった。




「人様の寝顔なんか見て、楽しいか?」




ぼけーっとしばらく顔を見ていると、降谷がいきなり碧色の目を開き、顎を置いていた手を私の頭に振り下ろしてきた。

すっかり目が覚めた私は、攻撃された頭を手で押さえ、ギャンと吠える。




「いった!!」

「悪趣味な奴め」

「あ、悪趣味じゃないし!!たまたま見てただけだし!あとこれありがとねっ!さっさと着ろバカ!!」




目を瞬かせている降谷にばさっとスーツを投げ捨てて、私はまだまとまっていない資料があるデスクへと早足で向かった。


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こたきんぐ(プロフ) - ぱるむさん» ありがとうございますえへ にやけが止まらないなんて、なんと嬉しい褒め言葉! (2021年2月14日 18時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - うへへ、好きです。にやけが止まらん。 (2021年2月14日 16時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - かきくけこっぺぱんさん» ありがとうございます!可愛いなって思ってもらえるようにかいたので嬉しいです!! (2020年2月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
かきくけこっぺぱん(プロフ) - かわいい…!降谷さんも夢主ちゃんも!楽しませていただきました! (2020年2月16日 22時) (レス) id: b3b5ecba31 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 世界の髪飾りさん» めっちゃんこ嬉しいです!こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2019年5月21日 16時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2019年5月16日 20時

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