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231億 ページ44

Aside


「素直にお前の言葉はめちゃくちゃ嬉しい。けど栃木お前、今変なこと考えただろ」

「え」




一度私から離れて、降谷はじとっとした目で私を見る。

はは、と笑ってみせると右頬をつねられた。いや、いくらなんでも私の心を覗けるわけないしね、うん。




「俺は、お前といるのが幸せなんだぞ」

「うわぁさとり妖怪じゃん」




そしてサラッとそういうこと言われるとほんと顔隠したくなる。
シラフのくせにお酒飲んでるじゃないかってくらい甘い言葉を言うもんだから、さっきからずっと顔が真っ赤だ。




「顔真っ赤」

「言われなくても分かってる!」

「…あと、言っとくけど俺は別に栃木が金を持ってるから好きなわけじゃないからな」

「それも、分かってる。降谷はそんなやつじゃないって知ってるし、そんなやつを私が好きになるわけがない」




降谷がお金にそこまで執着してないことは知ってる、分かるよ今までつるんできたんだから。

降谷の正義は真っ直ぐで。
日本が馬鹿みたいに大好きで。

降谷の背中はいつも何かを背負ってた。

その背負っている業のようなものを、私も背負えたらなんて、お節介だろうか。




「…後ろばっか見ちゃダメって、分かってるから私は前を見ることにした。けど、それで降谷は、私が大切な人は幸せになるのかって、悩んだ。
だって、今回みたいにもし降谷が」

「そんなの、栃木のせいじゃないだろ。やめろよ、もう、自分を責めるの」




降谷は捻っていた手を次は私の頬に添えた。




「…改めて、言わせてくれ。

俺はお前が好きだ。8億当たっても、何があっても変わらない栃木が。
自分の正義を持っていて、それを振りかざして人を傷つけることをしない、栃木が。
…どんなに喧嘩したって、俺はずっとお前に抱く気持ちは変わらないよ

栃木の馬鹿みたいな笑顔を、俺に守らせてくれないだろうか」





馬鹿は余計なんじゃないだろうか。

頬に添えてある降谷の手が暑い。

そんな恥ずかしいことを言っている降谷の顔が、赤い。



私は自分の前髪を止めてある、ケンから貰ったピン留めを外した。



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こたきんぐ(プロフ) - ありばばさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます!!泣いてくれたんですね…少しでも心動かせたみたいでマジで嬉しいです!番外編の方もし未読でしたら、お暇の時にぜひ! (2022年8月12日 20時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ありばば - 良作をありがとうございます…!本当好きです、マジで、マジで!!一時はどうなるかとハラハラハラハラしてました泣きました。もっかい見ます (2022年8月11日 11時) (レス) @page47 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - \(^o^)/さん» もったいないお言葉です…。ありがとうございます!笑 (2022年1月23日 2時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
\(^o^)/ - 神作品とはこのこと、、、!!!679を680にしてやったぜ! (2022年1月19日 23時) (レス) @page47 id: 111ab3751f (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 眠夢_さん» ええありがとうございますー!!笑笑 その水拭いて差し上げたい…( ˘ω˘ ) 少しでも心動かせたようでよかったです笑笑 (2021年10月4日 15時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2019年4月5日 11時

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