８億当てたって、私は変わらない。【名探偵コナン】

２１７億 ページ30

Aside


その後私たちは、一度博士の家に戻った。
戻る間に事件当日怪しい人物がいなかったかとか、さきほど慌てて逃げて行った人を見なかっただとかを聞き回っていたわけなんだけど。

特に目立った情報は手に入らなかった。




「ふっ、帰ってきたわね」




阿笠邸に入り、哀ちゃんの元へ帰ると、機嫌よく笑う哀ちゃんとドヤ顔を決めている博士がいた。

哀ちゃんは、見てとパソコン画面を帰ってきた私たちに急かすように見せてくる。




「…わ、凄い分析してる」

「さっき見てもあまりわからなかった監視カメラの映像を見ながら、Aさんが電話で言っていた特徴の人を監視カメラの映像の中から調べてたの。

そしたら、案外あっさり出てきたわ。丁度事件現場から1kmくらい離れたところで、灰色のニューバラを履いた、そして身長体型が似てて、黒帽子を被って大きなリュックを背負っている怪しい人を…
その人に一度目をつけてほかのカメラの映像から探してみたんだけど、おかしいほど、映ってないの」



小学生並みの感想を述べた私をスルーして、哀ちゃんはしっかりと説明してくれた。

しかし思う。結構推理進んでない？てか哀ちゃん有能すぎじゃない？




「そして『BOMB』の取引情報を精密にゲットしたんじゃ！哀君が先程新…コナン君に電話した時言った、昨日の取引情報の事なんだが、組織と取引をしているものの名前のようなものが分かったんじゃ。『antshell』…そう、書いておった」

「なんか警察より凄いんだけど」




調べて出てくる数が異常。

へぇ、と感心の声が出て、私は携帯を出す。そしてカメラアプリを起動し、その男の姿を写した。

哀ちゃんが画質を高画質化してくれてはいるが、丁度顔が見えない角度なのが残念すぎる。


その画像と『この男が怪しい。BOMBという名前の組織が関係してる。antshellという者がその組織と臓器売買している』っということを簡潔に文にし某トークアプリで降谷に送り付けた。

すると直ぐに既読がつき、『BOMBだと？』というメッセージがすぐに送られてきたので、そうだけど、とだけ返す。


そう返して数秒後、降谷から電話がかかってきたので、私は驚きながらもワンコールで電話に出た。

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