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Aside
「…おっけ、哀ちゃんにまたお礼言わなきゃ。こっちは犯人が医療関係者…、外科医の可能性が高いってことかな。だから目暮警部に連絡する時、何人か病院へアリバイ調査に渡って欲しいってことも言って欲しい」
「わかった」
コナンくんがスマホで目暮警部と連絡を取っている間、女の勘…いや刑事の勘というものだろうか。
誰かに見られているような気がして、私はその方向に勢いよく振り向いた。
「……誰っ!?」
その先には黒い影が。
私が見たのは青いハンチング帽子と、灰色をしたニューバラの靴。あと身長と体型、あと男性だったということ。
その影は私が気づいたことに気がついて、慌てて逃げていく。
気づいたのが遅かったのか、俊足を持った私でも追いつけなくて、覗いていた場所に着いた時にはもう、その影は消えていた。
ちっ、と荒々しく舌を打った私に、追いかけてきていた沖矢さんが声をかける。
「どうしたんですか」
「私たちを、ここから覗いてた人がいたんです。……犯人は、現場に戻るってよく言いますから…」
ここは現場の近く。
こういう事件の犯人は、事件現場が今どうなっているのか気になって戻ってくることが多い。
そして犯人が丁度見に来た時、偶然私達が自分が逃げたマンホールを調べていて気になって見ていた、とか。
まあ推測なんだけど、どう見てもあの人物は怪しい。
私は目暮警部へ電話を終えたコナンくんに、急いで哀ちゃんに電話を繋いでもらうように頼んだ。
「いいけど、なにが」
「怪しい人を見たの。その特徴を教えて、さっき見てた監視カメラの映像の中で似てる人を見つけてもらおうかと思って」
コナンくんは一瞬目を見開いたが、わかった、と頷き哀ちゃんに電話をかける。
その携帯を渡され、私は自分の耳にあてた。
『なに、今忙し』
「ごめんね哀ちゃん!怪しい人を見つけたの、今メモいいかな」
『……大丈夫よ』
いきなり出たのが私だったからか、電話口の哀ちゃんが少し驚いたのがわかる。
「身長170くらい、体型普通型、その時被っていたかわからないけど青のハンチング帽子、灰色のニューバラを履いてた」
『…了解、調べておくわ。…気をつけてね』
「…ありがとう」
最後に哀ちゃんのデレを頂き、私は電話を切った。
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こたきんぐ(プロフ) - ありばばさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます!!泣いてくれたんですね…少しでも心動かせたみたいでマジで嬉しいです!番外編の方もし未読でしたら、お暇の時にぜひ! (2022年8月12日 20時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ありばば - 良作をありがとうございます…!本当好きです、マジで、マジで!!一時はどうなるかとハラハラハラハラしてました泣きました。もっかい見ます (2022年8月11日 11時) (レス) @page47 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - \(^o^)/さん» もったいないお言葉です…。ありがとうございます!笑 (2022年1月23日 2時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
\(^o^)/ - 神作品とはこのこと、、、!!!679を680にしてやったぜ! (2022年1月19日 23時) (レス) @page47 id: 111ab3751f (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 眠夢_さん» ええありがとうございますー!!笑笑 その水拭いて差し上げたい…( ˘ω˘ ) 少しでも心動かせたようでよかったです笑笑 (2021年10月4日 15時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2019年4月5日 11時