２２８Ｑ ページ40
Aside
合宿から帰った次の日。
本来始まる部活の時間より、二時間も早く来てしまった。
俺と同じ考えの人は案外いて、練習が始まるしばらく前からボールに触れていた。
少しして木吉さんが来て、ゲームすることになって約一時間。
俺たち…ほぼ全員は練習前から汗でだくだくだった。
「ウィース…五対五！？てか全員かよ！？」
「あ、ウィース」
日向先輩がきて、一度休憩をはさむ。
タオルで汗を拭いていると、黒子がいないことに気づいた日向先輩黒子の名を呼んだ。
するとまあ偶然にも黒子は現れた。
「あの…」
「お！来たな」
「拾いました」
「は？」
「犬」
は。言葉が出ずその場で固まる。直ぐに周りは騒がしくなったけど。
黒子の手にはダンボール、その中には黒と白の子犬。
どこか既視感を覚える見た目の犬を、黒子は拾ってきてしまった。
とりあえず状況を整理するため、黒子には先ず練習着に着替えてもらってから話し合いを始める。
「ふーん…通学路の公園か…。またずいぶん懐かれたな…」
「てゆーかどうすんだコレ…」
「今どきまだいるんですね、捨てるなんて人…」
「また捨てるなんて嫌すぎる」
黒子の首上に乗る子犬をみんなで囲んで、個々の意見を述べていた。
それにしても誰かに似ているなぁ、と皆その子犬と、自然とその目線の下にいる黒子を見比べる。
「黒子だーっ！！」
「目が！！」
「やばい気がついたら愛着が…！」
「よーしお前の名前はテツヤ二号だ！」
「名付けんなー！！どんどん戻しづらくなんじゃねーか！！」
名付けられたテツヤ2号の頭をよしよしと撫でる。
気持ちよさそうに目を伏せる2号に心を奪われた俺は悪くない。
「あと…一つ気になるんだが…何してんの火神」
木吉さんの言葉で火神を見る。気づけば彼は体育館の端っこで、頭を抱えて蹲っていた。
火神はなんでも犬が怖いんだと。
その後来た監督は可愛いもの好きなのであっさりこの状況を飲み込んだけど、火神のバスケに支障が出そうで悩んでいた。
結果、テツヤ2号と一日一緒に練習してみて決めるということになり、火神もなんだかんだ愛着が湧いたのか、最終的には了承することとなった。
ほんとに可愛いから、拾ってきてくれた黒子には感謝しかない。
…まあ、捨てるのはどんな理由があれもしちゃいけないことだと思うけど。
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長崎君の枕
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こたきんぐ(プロフ) - Lawさん» ありがとうございます！お待たせしました…、がんばりますっ (2020年5月24日 10時) (
レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
Law - とても面白いです！続きが気になります！頑張ってください！ (2020年5月13日 0時) (レス) id: 6c5845ecc3 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れすれさん» ううありがとうございます……続編までしばしお待ちください…！！頑張ります！！！ (2020年3月11日 9時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れすれ(プロフ) - とても面白いです！！もう何回も読み直してます！応援してます。頑張ってください！！！！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: de6337fd23 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アオさん» ありがとうございます！出来るといいな…。手作りいいですねぇ、私も手作り食べたいです！多めに買うのあるあるですねw続編は少々お待ちをっ！ (2020年2月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2018年11月2日 20時
