黄瀬涼太の幼馴染みだからと言って、同じ高校に行くとは限らない。Fifth【黒子のバスケ】

１９７Ｑ ページ9

Aside



「実力テストは主要五教科！！みんなそれぞれ得意教科があるからスペシャルチームを編成したわ！」




といわれ、座って縮こまっている火神の前に立つ、俺達七人と監督。

俺は全教科のサポート役だと言われて、監督の家に連れてこられた。

そして小金井先輩も、寝そうになった火神をしばく役として連れてこられていて、大きなハリセンを手に持っている。


火神には寝る間も惜しんで…というか寝る間も一切なく勉強してもらうことになっている。

だって、火神は本当にこのチームには必要不可欠な人材だから。

テストくらい、乗り切ってもらわなくちゃね。




「火神、大丈夫。君ならできるよ」

「な、長崎…」

「頑張ったらアイス奢ってあげる」

「長崎ぃ…」

「もし補修とかなった際は、覚えといてね」

「長崎ぃいい！？」




慰めつつ脅し、勉強につかせる。

それから火神は、監督の家でも、学校でも勉強づくしだった。

監督の家では小金井先輩にはたかれながら勉強を教えてもらい、学校ではブツブツと単語帳を読んでいる。




「マジで死にそーなんだけど。んで昨日何故か黄瀬からメールが来た」

「あ、それ俺が教えたよ」

「勝手に教えんなよ！」




いやだって、教えてってうるさかったしあの犬。




「…ちなみに、黄瀬と緑間って勉強できんのか？」

「…緑間君はできます」

「涼太はだめ」

「……」




涼太は本当にバカだった。青峰といつも張ってたし。


とりあえず可哀想な火神に、黒子が渡したのは一本の鉛筆。




「これは…？」

「緑間君が昔くれた最後の手段…湯島天神の鉛筆で作ったころころ鉛筆です」

「あぁ、それ俺ももらったなぁ」

「いるかっ！」




火神は床にそれを投げつけるが、本当に緑間からもらったもの関係は良く当たるから…ダメもとでも持っていた方がいいんだよ。


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