２１４Ｑ ページ26
Aside
木吉さんと出会って一週間が経った。
相変わらずその間火神は練習に顔を出すことはなく、教室でも暗い表情で窓の外を見ていて。
「チワス」
安静時がすぎ、火神が二週間ぶりに体育館へ来た。
日向先輩が火神に何かあったのかと問うと、火神がすみません、とだけ言うもんでなんだか調子狂う様子。
すると次は誠凛のユニを着た木吉さんが……え、なんでユニフォーム着てるんだろ。
「いやなんでユニフォームなんだよオマエ！？やる気あんのか？あんのか！」
「ひさしぶりの練習でテンション上がっちまってよ」
やっぱり彼は少し天然が入っているみたいだ。
その後練習を始めたのだが、火神はなんというか、飛ばし過ぎで。
そんな火神に木吉さんはスタメンをかけて1on1をしようと持ちかける。
それに火神は手加減しないといって、二人は始めた。
その様子を俺達は見守ることしか出来ない。
それにしても木吉さん上履きでやってるけど、ツッコまなくていいのだろうか。
そうこう考えているうちに、火神が木吉さんのブロックを交わし裏からダンクを決め勝敗は決まる。
「ふぃー、参った！俺の負けだ。約束通り、スタメンはキミだ」
「…ウス。…じゃあ俺先上がります」
おつかれす、と火神は言って本当に帰ってしまった。
もちろん火神が去った後、周りから 非難の声が上がり監督からは木吉さん目掛けてハリセンが飛んだ。
「しょうがねぇだろ、ブランクなんて言い訳になんねーし。これが実力だ」
「『実力だ』じゃねーよ。ボケすぎだ足元見ろ！」
「変、だと思ってたんですけど…木吉さんそれ、上履きですよね？」
俺は彼の足元を指さし、笑みをひきつらせながら問う。
するとまあ俺と日向先輩以外が驚きの声を上げた。
「ったく…、まさかわざと負けたんじゃねーだろーな」
「…いっけね！」
「素かい！！」
木吉さんの天然っぷりには本当に驚かされる。
バスケの実力は確かなことは知っているけれど、なんだか、心配になってくるなぁ。
.
ラッキーアイテム
長崎君の枕
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1665人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こたきんぐ(プロフ) - Lawさん» ありがとうございます！お待たせしました…、がんばりますっ (2020年5月24日 10時) (
レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
Law - とても面白いです！続きが気になります！頑張ってください！ (2020年5月13日 0時) (レス) id: 6c5845ecc3 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れすれさん» ううありがとうございます……続編までしばしお待ちください…！！頑張ります！！！ (2020年3月11日 9時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れすれ(プロフ) - とても面白いです！！もう何回も読み直してます！応援してます。頑張ってください！！！！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: de6337fd23 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アオさん» ありがとうございます！出来るといいな…。手作りいいですねぇ、私も手作り食べたいです！多めに買うのあるあるですねw続編は少々お待ちをっ！ (2020年2月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2018年11月2日 20時
