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172億 ページ33

Aside



相変わらず私は後ろにいる男の方へ振り向かずに、お兄さん、基ジンをじっと見つめていた。

さて私どうする?スリリングを楽しむのもいいが、いや良くないけど、この状況をどうにかしなければいけない。


きっと私は生きるか死ぬか、その瀬戸際に立たされている状態だろう。




「あなた、なかなかキモが座ってるわね」

「いや全然座ってないです立ってます」

「どういうことか分からないけど、何となくわかったわ」




無表情で、この前バーであった美人な女性基ベルモットにそう言うと、彼女は目を伏せ笑った。

ベルモット、貴方が、あのベルモットか。

やだなぁ、あそこのバー行けなくなっちゃう。

雰囲気よかったし、あそこのお兄さんは今みたいに冷え切った目をしていない。


…違うか、本来はこっち。

彼は私たちの敵、…悪。


まだ死にたくないなぁ私。




「私、殺されちゃうんですか」

「……」

「お兄さん」




にへ、と弱々しく笑ってみせるも、お兄さんはさっきから同じ冷たい瞳を私にむける。


たった二回会った飲み友達…もどき。

彼があの聞くジンなら、直ぐにでも私を殺すだろう。

なんとか逃げなきゃ。


逃げなくても良くて、お兄さんとまたお酒飲めて、愚痴を零す関係に戻れる作戦があるなら…私にぜひ教えて欲しいところだけれど。

ない、よね。


そんなことを考えてしまうほど、私は彼を気に入っていた。




「ジン!何躊躇ってるのよ、バーボンも、あんたらおかしい」




タレ目にタトゥーを入れた女性にそう言われた彼ら二人は、同時にふっと笑った。




「おかしい、か」

「ふふ、キャンティにも言われてるじゃない。まあこの子、ジンのお気に入りだからね」

「舐めたことを言うな」




お気に入り?と首を傾げる。


お兄さんが、私を?

それはない、だって二回しか会ってないし、一回目は酔いつぶれるまで話して、二回目は愚痴こぼして。



……絶対お兄さん私の事クソ女と思ってるよこれ。


私はまさかぁ、と笑みを含めて言葉を零した。



.

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さち - おもしろくて続きが気になります。よろしくお願いします。 (2019年4月6日 16時) (レス) id: a3a6f8d111 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなさん» はじめまして!ありがとうございます(/ω\)私生活に落ち着きがもう少しでできるので、がんばって、更新します! (2019年3月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - はじめまして!一気に全部読んでしまいました!とてもドストライクなお話で素敵すぎて大好きです!!更新とても大変なことだとは思いますがこれからも応援しています♪ (2019年3月15日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れさん» ありがとうございますっ!近いうちに更新させていただきます!頑張ります! (2019年2月12日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
- 全部一気にみちゃいましたら!凄いおもしろいです!待ってます、つぎの更新! (2019年1月20日 19時) (レス) id: de813ae323 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2018年9月8日 14時

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