146Q ページ7
Aside
「どうして…、黒子はそこまでして俺にバスケをさせたがるのさ。」
「そんなの、僕が君とバスケしたいからに決まっているじゃないですか。」
何を返しても、何を喋っても黒子はまっすぐに返してくる。
何を言っても無駄だと、いい加減わかってきた。
なのに、俺はしょうもないプライドが邪魔をする。
「もう…、キセキとは関わりたくないんだ。」
嘘。
「キセキと関わったから、バスケと関わったから傷ついた。
黒子だって傷ついたじゃないか。…キセキと戦ったチームだって。バスケをしたせいで、全て崩れていった。」
キセキのせいじゃない。わかっているのに。
「俺は、キセキもバスケも大嫌いだ。」
大嘘。
こんな事言いたくなかった。
高校一年生にもなって、俺はなんて子供のようなことをしているんだろう。
いつものませた俺はどこにいったんだろう。早くいつもの自分戻ってきてよ。
「嘘だ。」
「…。」
黒子はさっきより声量を上げ、真剣な表情でそう言い放った。
「キセキとかかわりたくないと言った君の左耳には、黄瀬君からもらった色違いのピアスをつけています。
黄瀬君から聞いたんです、長崎君に昔あげた自分と色違いのピアスがあるんだって。嬉しそうに、言っていました。
どうして、そんな貴方が今も尚、つけているんですか。」
何故、つけているんだろう。
わからない。自分でも。
「それは、未練があるからですよね。彼らとの日々に、バスケをしていた日々に。
それに思い出してください、君が壊れたと言った絆を作ったのは…君の大好きなバスケだったことを。
君は今も、バスケをしたいはずだ。あの日のように彼らとバスケをしたいはずだ。
じゃなきゃ、そんな辛い顔をしながら、嫌いだなんて言えません。」
「…。」
どんな顔をしていたかなんて、自分ではわからない。
自分のことが、いろいろわからない。
俺はバスケをやめると決めたはずなのに。
なのに。
「僕、そろそろいきますね。…ちゃんと、本当の自分の気持ちと向き合ってください。」
黒子はそう言って、放心状態の俺をほって、教室を出ていった。
俺は…。
俺はどうしたい。
.
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
1054人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
京香 - 面白いです (3月15日 18時) (レス) @page3 id: 5d3db323b9 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 沙也加さん» た、確かに!?長崎君の顔の広さを表現したすぎてうっかりしてました…ありがとうございます!!これは気になる!!お恥ずかしい! (2021年12月27日 0時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
沙也加(プロフ) - 169Qで「仲の良いラグビー部の二つ上の先輩を見つけた」という言葉なのですが、誠凛高校は、創立2年なので、2年生までしかいません。細かくてすみません。気になってしまって(^_^;) (2021年12月26日 22時) (レス) @page30 id: 20667333f4 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 141話の「心臓が死にそう」は「心臓が止まりそう」では? (2019年2月15日 10時) (レス) id: 9dc9d79e7e (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなにゃーさん» え、そんなこと言われたら嬉しすぎますよっ!?ありがとうございます、これからも頑張らせていただきます!! (2018年10月28日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年8月3日 13時