黄瀬涼太の幼馴染みだからと言って、同じ高校に行くとは限らない。Fourth【黒子のバスケ】

１８５Ｑ ページ46

Aside



秀徳戦が、もうすぐ始まる。

俺がアップを取っていると、和ちゃんが此方に手を振ってきたので笑顔で振り返した。
その時緑間君もこっちを見ていたので続けて手を振っていると、日向先輩に軽くシバかれた。いたい。


そんなことがありつつ、秀徳との試合が始まる。

最初は火神のジャンプボールが成功し、俺にボールが渡る。
俺はそれを伊月先輩にパスし、そのボールはまた火神へ渡る。

火神はそのままアリウープを決めようとしたが、緑間君に阻止され、相手ボールに。


約一分半、どちらも点を取らず試合が進んでいた。


そんな中、緑間君がいつもの完璧な３Ｐを決めた。




「…流石だ」




でもこっちも負けれない。

黒子はシュートを決められたボールを遠心力をいかして、先に走らせておいた火神にパスし、そのままダンク。


緑間君の封じ方に必要なのは、見ての通り黒子だ。


やっぱり黒子は味方だと頼りになるが、敵になると厄介なもので。いやキセキ全員厄介だけど、ほんとに。

緑間君は好き勝手、３Ｐを打てない状態になった。
打てばまた、黒子がさっきのようなパスで火神が点を入れるかもしれないから。



それから和ちゃんが黒子のマークについたり、緑間君が火神のマークについたり。

なんともドラマなら熱くなる展開。


和ちゃんは、やはり持っていた。
伊月さんと同じ目を…いや、それ以上のものかもしれない。


和ちゃんは黒子が出そうとしたパスをはじき仲間にボールを渡そうとしたが、俺はそれをなんとか阻止してキャッチし、ゴールへ放った。




「ありゃっ」

「黒子や火神だけに注目しすぎると、ダメだよ」




注目されすぎるのはあまり好きではないが、こういう時役に立つ。
まぁ黒子のようなものだ。

俺のシュートはガコン、と音を鳴らして入った。




「ひゅー、さすが『つなぎ目』だ」

「和ちゃん、その呼び方ダサいからダメ」




なんとも余裕そうな会話だが、全然余裕じゃない。

だって、和ちゃんの目があるってことは、黒子が封じられたといってもいい。

緑間封じの黒子が封じられたのだ。…厄介だなぁ。



そんな時、監督がタイムアウトを取った。




.

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