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Aside
「ねぇ知ってるー?明後日の日曜日、怪盗キッドが予告状を出して、近くの豪邸にお宝を盗みに来るんだってー!」
「えーまじで?どこにどこに?」
「鈴木財閥?ってとこの別荘だって。なんとかっていう綺麗な宝石を狙ってるって言ってた!」
きゅっきゅきゅっきゅと、ポアロで皿を拭いていると、とある二人の女子高生の会話が聞こえてきた。
怪盗キッドか…結構長年いる怪盗だったよね。
でもなんだか噂では、その怪盗キッドの見た目は若いんだとかなんとか。
「怪盗キッド…ねぇ」
私は好奇心が強いほうであることは薄々感じていると思う。
勿論、明後日怪盗キッドを見に行くことを決めた私の午後は、上機嫌だったと後日梓さんは語った。
明後日なんて、すぐにやってきた。
三十に近づく私の時間の流れは若い人に比べ早い。
私はキッドが現れるという位置から自分の家が近いことを知ったので、私はほろよい桃とマカダミアナッツを両手にマンションの屋上に上がった。
あー、肌寒い。
ひざ掛けか何か持ってくればよかったなぁと思う私以外、この屋上には誰もいなかった。
このマンションの屋上には、二人用のベンチが一つ置かれているだけで後は何もない。
今日はキッドが出るので、誰か屋上に来るかと思ったが、思ったより寒かったので屋上に来るようなバカはいなかったようだ。
決して自分で自分を罵倒しているわけじゃない。
私はポケットに入れていた携帯を取り出し、ネットニュースを開き、キッドが現れるという時間まで暇をつぶした。
「…十二時だっけ、あと十分」
もう子供は寝てる時間だなぁっと呟きながら、しゅわしゅわするほろよいを一口含み、真ん丸なお月様を見上げた。
綺麗な月だなー、あーハードな仕事したくねぇー。
そんなことを思いながらくだくだしていると、十二時はあっという間に来た。
地上が騒がしくなるのを感じ、私はマンションの柵から身を乗り出し下を見下げた。
そこはパトーカーだとかそういう赤い光がチカチカしていて、思わず身を背ける。
「まっぶしい。こんなチカチカした上空をキッドは飛んでるんだ…」
と、皮肉そうに独り言を零した直後。
背後で誰かが地に足をつける音がした。
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ムニエル(プロフ) - ナイフ向けられて蹴った場合には正当防衛に当たりませんよ笑笑 (2021年12月23日 20時) (レス) @page11 id: fc3a6cbfb7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 明里香さん» 直しておきますね!ありがとうございます! (2019年11月2日 21時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 13話、「店長」とありましたが、ポアロでは「マスター」だと思います。 (2019年11月1日 9時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - かとりさん» これは私が完全に入力し忘れですねっ!!!やばいごめんなさい地理の知識無さすぎて泣きそう!!行きました!いろいろありがとうございます!! (2019年6月28日 22時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
かとり(プロフ) - 主人公さん、日本一周で東北だけ行かなかったのでしょうか…?読み始めたばかりですが、既に面白く、どんどん読み進めさせていただきますね! (2019年6月28日 1時) (レス) id: 2c38dfc0c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年6月23日 20時