８億当たったんで、仕事休みます。【名探偵コナン】

４４億 ページ46

Aside



「あれー！Aさんだー！」




とてとてと小さな足で私の元へやってくる少年探偵団の子達。

その中の哀ちゃんは後ろから博士と一緒にゆっくり歩いて近づいてきた。





「Aさんが持ってるカメラ、それ一眼レフじゃないですかぁ！」

「一眼レフってなんだ？おいしいのか？」

「…カメラは食べ物じゃないわよ。
簡単に言えば普通にスマホでうな重を撮るより、一眼レフで撮った方が美味しそうに映るの。画質がいいのよ」

「なにそれすっげぇ！！」





元太君の基準って、うな重なのかな。
いや可愛らしいんだけどね。





「ってことで、皆さんの写真撮ってもいいかな？」

「はい！いいですよ！」





光彦君に続き、皆の了承を得たので私は皆にいい感じに並んでもらい、一眼レフを構えた。





「はーい、いーちたすいーちはー？」

「「「にーっ！！」」」





かしゃり、と歯切りのよい音をさせて、皆のニコニコとした笑顔を液晶に写す。

うん、我ながらよく撮れてる。





「ありがと、また現像して配るね」

「Aさんも一緒に撮らないの？」





コナン君は首を傾げ、一緒に撮らないかと誘ってくる。

ごめんね、コナン君。

私も皆と写真撮りたいけど、職業柄撮っちゃいけないからさ。




「ごめんねー、私写真に写るのは苦手なんだ。だから自分が写真に写すより、皆の笑顔を映す方が好きなの」

「そうなんだ、残念」




私はまたごめんねー、と謝ると気にしないでと言ってくれたのでまた私は涙が出そうになる。

優しさに感動しちゃって。

…あぁあ、私の同僚は鬼畜だよ。
優しさとかある？あるかもしれないけど今のところ優しさがわからない。
鬼畜ゴリラだよあのイケメン。




「あれ、コナン君…？…に皆さんお揃いで」





何故だろう、脳内で悪口を言っているとその本人がやってくるとか。
笑えない。




「安室さん！今日はプライベート？」

「…ええ。…こんにちは、沖矢さん。今日は子供達と遊びに来たんですか？」

「…はい。…安室さんはどうしてここに？」




何故か降谷は、沖矢さんに憎そうな目を向けている。

普通に見てたらそんなことはないけど、なんかいつもと違うのだ。




…降谷どうした、徹夜明けか？


.

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