８億当たったんで、仕事休みます。【名探偵コナン】

３８億 ページ40

Aside


「ふう…」

「大丈夫ですか？Aさん、今日はなんだかお疲れみたいで…」

「いや、大丈夫ですよ梓さん！ちょっと昨日事件に巻き込まれて、あれ現実だったのかーって思ってただけです！仕事に支障は出させません！」

「ニュースになってたやつですね…。無理はしないでくださいね、いつでも言って下さい」




梓さんは優しい、本当に心配してくれてて、眉を少し下げ儚く笑っている。

まあ私がげっそりしてるのは事件のことについてじゃないけど。


待って…今思うと、このバイトも一か月後辞めなきゃいけないんじゃないの？…普通にいやだわ。




「…その、梓さん。もし私がここ辞めるってなったらどうします？」

「え！！辞めちゃうんですか！？」

「ま、まだ決まってないんですけど…あは…」




降谷にどうにか頼んで、ポアロでも働かせてくれないかな。

こう、街の様子見みたいな。

だって降谷だって仕事でポアロで仕事してんでしょ？だったら私もセーフなんじゃないの？まあ偽名もクソもなく本名で働いちゃってるからいろいろ危ないんだけど。




「…Aさんが辞めちゃうと…とても悲しいですね」

「うっ、私も悲しいですっ！もうやめない、やめてやんない！」




三十になる私が駄々こねたって何にも可愛くないが、とりあえず上に掛け合うことにしよう。

ひっそりとそんな野望を企んでいると、カランカランっとお客さんがやってきた。



私達はいらっしゃいませー、と元気よく挨拶し、席に案内する。

今日はなんだかお客さんの足が多く、バイトの時間が終わるのが早く感じた。


私はバイトが終わると梓さんと別れ、アイスが食べたくなったのでコンビニに立ち寄ることにしたが、店内で思わず足を止める。





「あれ、コナン君…？」

「Aさん！？」




昨日の今日で会うってどうよ。

私は吃驚している小さな探偵と、きょとんとした温厚そうな男の人とばったり会った。


最近コナン君との遭遇率、やばい気がする。


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