２２Ｑ ページ24
Aside
その後風呂を沸かし、年上の人達が入り終わった後に俺は風呂に入り、頭を乾かして寝た。
次の日は早めに起きて朝食を用意して、弁当も用意して…もちろん二人分。
すまないけど花宮さんと今吉さんの分は弁当箱がないから作れない。
あ、母と父は結局帰ってこなかった。やっぱり忙しいみたいで。
とりあえず出来上がった朝食を自分一人で食べ終わって、蘭の部屋へ一応起こしに行く。
ノックなしで入るとそこには花宮さんがきちんと制服に着替えていた。
残り二人は雑魚寝というのだろうか、そんな感じでぐっすりまだ寝ている。
「おはようございます花宮さん。蘭のいびき、うるさくなかったですか？」
「うん、大丈夫だよ。…一泊お邪魔して悪かったね。親御さんは仕事？確かゲーム会社だっけ。」
「はい、蘭から聞いたんですか？」
「そう、なんか長崎さんが…お母さんが作ったゲームの中の登場人物に、俺に似ている人がいるだとかなんとか言ってて…。」
今の花宮さんは猫なんてほっぽってげっそりした顔をしている。
相当いじられたんだろう。確かに花宮さんに似ているキャラはよく出てきていた。
何故だろう、まあ偶然だろうけど。
「蘭をこれからもどうぞよろしくお願いします。」
「いやこっちこそ。……A君は辛くないの？」
花宮さんは腕のボタンをとめながらそう聞いてくる。視線は自分の腕。
辛い、とはどのことを指しているのだろうか。
逆に俺が花宮さんにソレは疲れないのか聞きたいくらいだ。
「何がですか？」
「…いや、やっぱりなんでもない。気にしないで。あ、洗面所借りてもいいかな。」
「…はい、朝食は用意しているので食べてください。」
「ありがとう。」
花宮さんは綺麗な笑みを浮かべて蘭の部屋を出ていった。
…少し嫌味っぽく言ってきた、気がする。
…蘭の弟で辛くないの、なんてことを聞いたわけじゃないだろう。
いや、可能性はあるか。
蘭の弟で辛いか、そう聞かれたら俺は迷わずイエスと答えるだろう。
前も言ったけど蘭は完璧だ。性格に問題はあるが。
よく昔から比べられていた。
母や父から比べられるなんてことは絶対になかった。比べてくるのはあくまで家族以外の周りの人達。
きっとこの母と父がいたから、俺はそこまでひねくれずにここまで成長できたんだと思う。
…いや、もう充分ひねくれているだろうか。
．
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小動物もふり隊 - 凄く良いお母さん (2020年5月26日 11時) (
レス) id: 7205007716 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アオさん» そうですありがとうございます！ (2019年2月14日 19時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ルイナさん» 遅くなりましたが(もう見てるかわからないけど)ありがとうございます！頑張ります！ (2019年2月14日 19時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - あの、43話の「目配らせ」は「目配せ」では？ (2019年2月14日 12時) (レス) id: 9dc9d79e7e (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - 面白いです続きもとても楽しみにしています！頑張ってください！ (2018年6月30日 12時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2018年4月3日 13時
