黄瀬涼太の幼馴染みだからといって、目立ちたがり屋ではない。【黒子のバスケ】【男主】

１９Ｑ ページ21

蘭side



「ふぅ、笑った笑ったー。」

「…っ、クソ…。」

「んじゃあ行くか。A君のお部屋。」





今吉はそう言って俺の部屋を颯爽と出ていき、そっと隣のAの部屋に忍び込んだ。

それを見て、俺達も覚悟を決め、そっと部屋に入った。






「おぉ、普通や。」

「Aは普通だぞ。」

「さて、探すか！」






ごそごそと、バレないように探っていく今吉。

俺も流れで探していく。


探し物はもちろん男のロマン。なんてかっこよく言うもののまあ薄い本だな。


そんな俺達を見て、ただただ花宮はため息をつきながら、壁に寄りかかっているだけ。
…花宮の部屋にもあんのかな。






「んー、ないな。あると思ったんやけど。」

「まあまだAは子供ってことだな！はは。」

「子供で悪かったね。」

「うわっ！」






いきなり現れたAに、俺達は驚く。

Aは怒っているのか怒ってないのかわからないが、めっちゃにっこり笑ってる。






「蘭、ご飯できた。…それで、なんで勝手に俺の部屋に入ってるの？」

「い、いやぁ…今吉が入りたいって言ってよ…。……っ兄貴だからいいだろ！」

「どんな理屈だよ。…っはあ、下に降りてきてください。できたんで。」






クルっと後ろを向いて下に降りていくA。

お咎めなしだったので俺はほっと息をつく。






「よし、下いこーぜ」

「お前結構図太いなー。」

「タフだって言ってくれ。」






…とりあえずまあ、Aが怒らなくてよかった。

．

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