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第十話 ページ10

「Aちゃんじゃないか」

「当麻さん……」


当麻さんは、両親の診療所に薬や医療器具を卸していた、専門の業者さんだ。

両親とはかなり古い付き合いで、私も小さい頃からたくさん可愛がってもらっている。

今日は仕事でたまたまこの街に寄っていたそうで、私のことをとても心配してくれる当麻さんに、私は自分の今の状況を簡単に説明した。


「そうか。あんなに小さかったAちゃんも、もう立派に働いているんだな。大したもんだ」

「周りの方の見よう見まねですけど」

「そうだ。Aちゃんさえよければ、うちの兄貴の病院で働かないか?今度新しく病棟を増やしたんだが、人手が足りてないみたいでね」


「職場の都合もあるだろうし、この街にはちょくちょく来るから、ゆっくり考えてよ」と言い残し、当麻さんは去っていった。

思わぬ申し出に驚いたが、これは良い機会かも知れない。

このまま炭治郎の傍にいれば、私はずっと彼に甘えてしまう。

責任感の強い彼を、ずっと縛りつけてしまう。

だから、私の方からこの手を離そう。

結果、不義理な奴だと、彼から嫌われてしまうかも知れないが、これまで彼が私にしてきてくれたことを思えば、それくらいどうということはない気がした。

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青野ゆあん(プロフ) - 尊い…//ヤバい…//なんかしっくり来る… (2021年10月4日 22時) (レス) @page23 id: a96dc153b8 (このIDを非表示/違反報告)
都和(プロフ) - とんでもねえ炭治郎だ…// (2021年3月31日 18時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
- とても良いお話でした。 キュンキュンしました。 (2021年1月20日 15時) (レス) id: be9c31a95d (このIDを非表示/違反報告)
まるた(プロフ) - 楓さん» 癒されましたか…!ヾ(●´∇`●)ノきゅんきゅんしていただけて本当に嬉しいです(*´ω`*)伝えてくださってありがとうございます! (2021年1月12日 20時) (レス) id: cd00dc408e (このIDを非表示/違反報告)
- テンポよくとても読みやすかったです。炭治郎に大切に想われていて、きゅんきゅんしました。とても癒されました。 (2021年1月10日 20時) (レス) id: d75e1d7ff0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるた | 作成日時:2021年1月5日 22時

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