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第十四話 ページ14

「Aちゃんもお年頃でしょう?良い人はいないの?」


そうおっとりと尋ねてきたのは、私が勤める病院の奥様だ。


「いや、それが全然……」

「可愛いのに勿体無いわねぇ。どう?私の甥に会ってみない?なかなかの好物件よぉ」


うふふ、とまるで少女のように笑う奥様に押し切られる形で、あれよあれよという間に週末二人で出掛けることになってしまった。

村では炭治郎と私の約束は皆が知っていたし、蝶屋敷ではそれどころじゃなかったので、これまで男の人と出掛けたことなど一度もない。

箪笥から洋服や着物を引っ張り出し、姿見の前でああでもない、こうでもないと考える。

小一時間ほど悩んだ末、選んだのは先日購入したばかりのワンピースだった。

化粧を終え、最後の仕上げともう一度姿見の前に立った私の脳裏に、赤みがかった髪と瞳を持つ彼の顔が思い浮かぶ。

炭治郎に見てもらいたかったな……という考えが一瞬湧き上がったが、ふるふると頭を振って追い出した。

ぱちん、と頬を叩き気合いを入れる。

古い恋を忘れるには、新しい恋だという。

今日の出会いが、もしかしたらそのきっかけになるのかもしれない。

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青野ゆあん(プロフ) - 尊い…//ヤバい…//なんかしっくり来る… (2021年10月4日 22時) (レス) @page23 id: a96dc153b8 (このIDを非表示/違反報告)
都和(プロフ) - とんでもねえ炭治郎だ…// (2021年3月31日 18時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
- とても良いお話でした。 キュンキュンしました。 (2021年1月20日 15時) (レス) id: be9c31a95d (このIDを非表示/違反報告)
まるた(プロフ) - 楓さん» 癒されましたか…!ヾ(●´∇`●)ノきゅんきゅんしていただけて本当に嬉しいです(*´ω`*)伝えてくださってありがとうございます! (2021年1月12日 20時) (レス) id: cd00dc408e (このIDを非表示/違反報告)
- テンポよくとても読みやすかったです。炭治郎に大切に想われていて、きゅんきゅんしました。とても癒されました。 (2021年1月10日 20時) (レス) id: d75e1d7ff0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるた | 作成日時:2021年1月5日 22時

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