疑い 中原 ページ9
此奴が何を考えているかは知らねぇ。
けど、もし此奴が裏切るようなことがあれば、そんときは殺さねェと。
首領から聞くには、「芥川とは能力の種類は違えど、殺戮に特化した異能を持っている」らしい。
そんな奴が何故、俺の補佐をしたいというのかが理解できねェ。
中原「おら、此処が手前の部屋だ。家具は好きに置けばいい。」
川端「有難う御座います。…中原殿。」
部屋の扉を開け、中に入る。
しかし、部屋の持ち主となる川端は入ってこない。
中原「おい。さっさと入れ。そこじゃ任務に向かう奴が通れねェだろ。」
川端「はい。」
中原「手前は、何のためにここに入った?首領に従おうとしてねぇよな?」
川端は其の質問に対して目を見開く。
会って初めて表情を変えたように思える。其の後、ふ、と少し笑い、また直ぐに無表情に戻す。
川端「俺が此の組織に入った理由、それは貴方に憧れを抱いた。只それだけです。」
「貴方がここにいなければ、俺は今でも一人で殺しを続けてます。」
中原「あ ? 憧れだと ? 」
俺は此奴に会った覚えがねェ。(俺が覚えてないだけかも知れねェが。)
其の考えが分かったのか、丸い目を細め、少し呆れたように溜め息を吐く。
何だ此奴、鬱陶しいな。
川端「まあ、覚えていらっしゃることを期待していた訳ではないので、良いです。三年も前ですしね。」
「それより」、と俺に向き直る。
川端「俺に、任務はありませんか。」
中原「あ ? あー…それなら今から俺の任務に着いてこい。手前の力を見定めてやる。」
川端「了解。」
そう一言答え、直ぐに拳銃の玉を確認し始める。
其の目は何処か冷たく感じた。
却説、俺もそろそろ準備し始めるか。
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珈琲牛乳(プロフ) - そういっていただけるととても嬉しいです!私は慈さんの言葉選びのセンスが好きです!島崎さんや川端さんを存じているということは、本が好きなのでしょうか? (2017年2月3日 20時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)
慈(プロフ) - 珈琲牛乳さん» 何時も読ませていただいてます!珈琲牛乳さんの作品のお陰で、谷崎くん好きになったんですよ!本当に感謝しかないです! (2017年2月3日 20時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲牛乳(プロフ) - 慈さん» おお!谷崎君はあまり出てくることが無いので嬉しいです!!もしかして作品を見ていただいてるのでしょうか?ありがとうございます! (2017年2月3日 20時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)
慈(プロフ) - 珈琲牛乳さん» あああ有難う御座います!!真逆大好きな作者様にコメントしていただけるなんて…!!此れからの話では谷崎くんが出てくる予定です!頑張りますね!! (2017年2月3日 19時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲牛乳(プロフ) - 島崎さんが呉服屋さんっていう設定が素敵ですね!更新頑張ってください! (2017年2月3日 19時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コシカヴァローナ | 作成日時:2017年1月6日 15時