検索窓
今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:1,218 hit

少年ではなく青年   中島 ページ28

太宰「今の話で大体判ったけど、中也、本当に新しく部下が出来たんだねえ。其れも、幼い子供の。」



「そんなに自分より背の低い子が欲しかったのかい?」と太宰さんは続ける。この人本当に中原さんに殺 されそう。

現に、中原さんは額にビキビキ、と青筋を立てている。




中原「好き勝手言ってくれんじゃねェか…!!」


太宰「えー、でも事実だろう?」




くすくすと意地の悪い笑みを浮かべる太宰さんは心底楽しそうだ。其の近くに、川端くんがナイフを持って構えていた。

太宰さん、後ろ後ろ!!




芥川「太宰さん、貴方は知らなくて当然ですが、奴の齢は19です。」


太宰「え"」
中島「え!?」


川端「然り、俺は歴とした社会人だ。」



芥川の唐突な一言に、僕と太宰さんはピシリ、と固まる。中原さんは小馬鹿にした笑みで太宰さんの肩を全力で殴った。まあ、其れは置いておこう。僕が止められることじゃない。


僕と同い年なのか…。確かに小学生にしては声が低いとは思っていたけれど…。



中原「残念だったなァ、太宰?川端が子供じゃなくてよォ?」


太宰「全くだよ。中也が遂に子供を拐かしてマフィアにした期待したのに。」


中島「何てこと期待してるんですか。」
芥川「僕も、初見では子供かと思いましたが声の低さで気付きました。」



芥川の言葉と被った。凄く睨まれている。
被っただけだろ…。



川端「…中原殿。どうやら森達の会議が終わったようです。」



川端くん改め、川端はポートマフィアの首領室の扉を凝視し乍言った。


ギィィ。
其の言葉の直後に重厚そうな扉が開いた。出てきた三人の頭は、何処か難しい顔をしていた。




国木田「社長。会議の結果は…」

福沢「三社から数名、見廻り役を出すこととなった。何時相手がやって来るかは判らぬ故の対策だ。」

国木田「判りました。それで、其の見廻り役は誰を指名なさったのですか?」


森「ポートマフィアからは、黒蜥蜴と川端君の四人。」


福沢「此方からは、敦、太宰、谷崎、島崎殿に頼む。」


フィッツ「組合からはトゥエインくんだ。」




そういった各社の頭の顔は、真剣そのもので、断れるような雰囲気ではなかった。

ただ一人を除いては。

思い切り掴む   谷崎→←全力で呑み込む   中島



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

珈琲牛乳(プロフ) - そういっていただけるととても嬉しいです!私は慈さんの言葉選びのセンスが好きです!島崎さんや川端さんを存じているということは、本が好きなのでしょうか? (2017年2月3日 20時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 珈琲牛乳さん» 何時も読ませていただいてます!珈琲牛乳さんの作品のお陰で、谷崎くん好きになったんですよ!本当に感謝しかないです! (2017年2月3日 20時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲牛乳(プロフ) - 慈さん» おお!谷崎君はあまり出てくることが無いので嬉しいです!!もしかして作品を見ていただいてるのでしょうか?ありがとうございます! (2017年2月3日 20時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 珈琲牛乳さん» あああ有難う御座います!!真逆大好きな作者様にコメントしていただけるなんて…!!此れからの話では谷崎くんが出てくる予定です!頑張りますね!! (2017年2月3日 19時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲牛乳(プロフ) - 島崎さんが呉服屋さんっていう設定が素敵ですね!更新頑張ってください! (2017年2月3日 19時) (レス) id: f306460e6f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:コシカヴァローナ | 作成日時:2017年1月6日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。