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「助けてとは言ったけど…よりによってなんであの子なの…！」
命の危険があったとはいえ、恋敵に助けられてしまった苛立ちは凄まじいモノで。
現実離れした現状も相まって、彼女は完全に冷静さを欠いていた。
「今更なんなのよ、邪魔者のクセに！！」
「えっえ、急にどした！？」
「落ち着きなって！あの人がどうかしたの？」
暗に「眼中に無い」と言われたような気分で彼女は憤慨する。
突然取り乱しだした彼女に、友人たちも我に帰って彼女の元に向かっていった。
そんなことをしていたからだろう。
三人は、背後から忍び寄る化け物に気がつかなかった。
「そんなに叫んでたらバレちゃう…って、やっぱり！」
彼女の叫び声に引き寄せられたのだろう。
三人がそれに気がつく頃には、化け物は既にすぐ近くにまで迫ってきていた。
「ど、どうしよう…元はと言えばそっちなんだから、なんとかしてよぉ！！」
再び訪れた絶体絶命の状況に狼狽し、互いの体に縋り付く二人。
だが、そんな悲鳴じみた呼びかけに彼女は応えない。
鮮明になった思考の中で彼女は考える。
「(…こんなところで終わっちゃうの？
あんなヤツに助けられっぱなしで終わるなんて…そんなの)」
「…ありえない」
思い浮かんだのは愛する彼の顔…と、その横の憎たらしい笑顔。
邪魔者への激情が、奇しくも彼女の心に火をつけた。
「(アタシ、だって…！)」
溢れ出るアドレナリンによって何かのタガが外れた彼女は、異形の化け物をキッと睨み。
友人たちを背に両手を広げて、思い切り啖呵を切る。
「アンタ！」
『ヌルッ！？』
「アタシは、あんなヤツには絶対負けない！
やれるもんならやってみなさい！！」
『ヌル…！！？』
対抗心から生じたそれは、曲がりなりにも確かにブレイブだった。
獲物だと思っていた人間が見せた予想外の気迫に、動揺した化け物は怯んだように逃げていく。
そんな彼女の様子を戦いながら見守っていたAは、満足げに頬を緩ませて、化け物を処理するスピードを一層速めた。
そして十数秒後には化け物もすっかり倒され、街にも静けさが戻っていた。
「おーい、終わったよー！
…って、どしたん？」
「うる…さい！」
親しげに駆け寄ってくるAを、彼女は怒鳴り声と共に睨みつける。
「…アンタなんかには、負けない…負けたくない、のに…！！
なんでこんなに、怖いのよ…！」
彼女の脚は、酷く震えていた。
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阿伸メトリ(プロフ) - YUKIさん» 投票確認致しました。ありがとうございます！ (4月29日 7時) (
レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
YUKI(プロフ) - コメント失礼します！アンケートは�，離屮鵐屮鵑�見たいです！！いつも楽しく見させてもらってます！頑張ってください！ (4月28日 10時) (レス) @page44 id: 5825403805 (このIDを非表示/違反報告)
阿伸メトリ(プロフ) - さーやさん» 投票確認致しました。ありがとうございます！ (4月27日 17時) (レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - コメント失礼します。アンケートは�，硫ζ擦離屮鵐屮鵑�見てみたいです。更新楽しみにしています。頑張ってください。 (4月27日 12時) (レス) @page44 id: e67a2619ed (このIDを非表示/違反報告)
阿伸メトリ(プロフ) - 紫音さん» ありがとうございます！投票、確認させて頂きました。楽しんで頂けているみたいで、すごく嬉しいです！自分と相談しながら、この調子で頑張ります！ (4月27日 8時) (レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：阿伸メトリ | 作成日時：2024年1月10日 20時
