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「(もう、いっそ誰でもいい…誰か！)」
「…誰か助けて…」
いつの間にか溢れていた自身の言葉に彼女は、そんな都合が良いことがあるものか、と自嘲気味に考える。
だが、「事実は小説よりも奇なり」というのはどうやら実際に起こり得ることだったようだ。
「…おらあぁああ！！」
『ヌルゥ！？ヌ"ウ"ッ！』
どこからか走ってくる足音が近づいてきたかと思えば、化け物が驚いたような声を上げた。
続いてバコ、ドカッ、という音と共に、化け物たちの悲鳴が聞こえてくる。
三人が目を開けるとそこには、化け物と対峙する一つの背中があった。
化け物たちと三人の間に立ち塞がったその人は、ポカンとしている彼女たちに焦れたように敵を見据えたまま鋭い声を上げる。
「早く逃げて！」
「…えっ、何？誰っ！？どゆこと！！？」
「わっかんないけど…とりあえず逃げよ！」
「そ、そうだね」
突然のことに戸惑いながらも、三人はどうにか少し離れた物陰まで避難する。
三人の安全を確認すると、その人はすぐに次の化け物へと向かっていった。
目の前に広がるおよそ現実のものとは思えない状況に、彼女は段々と冷静さを取り戻していきながらも、どこか夢見心地だった。
「…助かった、のかな」
「…多分？」
呆然と呟いた友人にどうにか言葉を返し、彼女は深く深く安堵のため息を吐き出した。
「っは…ヤバッ、死 ぬかと思った。
マジヤバい…なんかもうヤバいしか言えん」
「それ。マジ…うん、それ」
残りの二人はというと、極度の緊張からの開放で情緒がおかしくなってしまったらしい。
半笑いで元居た場所を見つめ、中身のない会話を繰り広げている。
仕方なく彼女も同じ方を向き、助けてくれた恩人の動向を見守ることにした。
一体を殴り、右から迫ってくる二体目を避けながら後ろに回って肘鉄を食らわせ、そのまま三体目の化け物を殴り飛ばす。
素人から目見ても、明らかに場慣れしている動きだ。
圧倒的な強さで化け物を薙ぎ倒していく後ろ姿を眺めていると、彼女はその姿にどこか既視感があることに気がついた。
「…？あれって………！！」
目を凝らしてよく見てみると、既視感は確信へと変化していく。
先程までは状況が状況だったので気にしている余裕は無かったが、気がついてしまえばあっという間。
後ろ姿へ向けられる感情が、「命の恩人への感謝」から「いけすかないヤツへの苛立ち」に変貌するのに、然程時間はかからなかった。
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阿伸メトリ(プロフ) - YUKIさん» 投票確認致しました。ありがとうございます！ (4月29日 7時) (
レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
YUKI(プロフ) - コメント失礼します！アンケートは�，離屮鵐屮鵑�見たいです！！いつも楽しく見させてもらってます！頑張ってください！ (4月28日 10時) (レス) @page44 id: 5825403805 (このIDを非表示/違反報告)
阿伸メトリ(プロフ) - さーやさん» 投票確認致しました。ありがとうございます！ (4月27日 17時) (レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - コメント失礼します。アンケートは�，硫ζ擦離屮鵐屮鵑�見てみたいです。更新楽しみにしています。頑張ってください。 (4月27日 12時) (レス) @page44 id: e67a2619ed (このIDを非表示/違反報告)
阿伸メトリ(プロフ) - 紫音さん» ありがとうございます！投票、確認させて頂きました。楽しんで頂けているみたいで、すごく嬉しいです！自分と相談しながら、この調子で頑張ります！ (4月27日 8時) (レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：阿伸メトリ | 作成日時：2024年1月10日 20時
