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とはいえ、このまま放置していても話が一向に進まない。
ひとまず謝罪から二人の意識を逸らすべく、トリンは空蝉丸にちょっとした助言をした。
「…空蝉丸。謝罪も大切だが、まずは名を明かした方が良いのではないか？
その方が会話もしやすいだろう」
「っは！拙者としたことが…すっかり忘れていたでござる。
確かに、恩人に名乗らぬのも失礼な話でござるな」
それにまんまと乗せられた空蝉丸は、佇まいを正してAに向き直った。
「こほん…それでは、改めて。
雷鳴の勇者、キョウリュウゴールド。名を空蝉丸と申す。
各々方からはウッチーと呼ばれているでござるな」
と言うと、空蝉丸はまた深く頭を下げる。
「…なにぶん女性には不慣れ故、このように無礼を働いてしまうことがあるやも知れませぬが…何卒、宜しくお願いするでござるよ」
丁寧に言う彼だったが、Aはそれどころではない心底驚いた顔で硬直していた。
「…？如何されたのでござるか？」
「…あっ…はい！よろしくお願いしますっ！」
首を傾げた空蝉丸の声に不自然に反応し、何故か背筋をピンとのばしたA。
ますます疑問符を浮かべる彼を見て、Aは思い直したように切り出した。
「…いや、ごめん。
変なこと聞くんだけど…おにーさんって、「あの」空蝉丸だったりする？」
期待と不安が半々な視線を向ける彼女の言葉に、空蝉丸は少し考えた。
「あの、かどうかは分からないでござるが…。
少々複雑な事情があり、拙者、過去から現在へと渡ってきたのでござる。
故に、どこかで名前を見たことがあっても不思議ではないでござるな」
「マジか。てことは…え、本物？マ？ヤバい、死 ねる」
そんな彼の言葉に、Aは何かしらの確証を得たらしい。
喜びと絶望が半々に現れた顔のまま手で口元を覆い、プルプルと震え出した。
「ど、どうしたんだA！？」
流石に心配になった面々は彼女の周りに集まって、つついたり、親父ギャグを言ったりしてみる。
…が、何をしても全く反応がない。
完全にショートしてしまった彼女の代わりに、トリンが解説してくれた。
「ふむ。Aは昔から、大の日本史好きでな。
その当事者を目の前にして、色々と感情が振り切れたのだろう」
「…成程…何というか、その、不思議な心地でござるな」
彼女の眼差しに文字通り時代の流れを感じ、空蝉丸は不思議な気分を誤魔化すようにポリポリと頬を掻くのだった。
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阿伸メトリ(プロフ) - YUKIさん» 投票確認致しました。ありがとうございます！ (4月29日 7時) (
レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
YUKI(プロフ) - コメント失礼します！アンケートは�，離屮鵐屮鵑�見たいです！！いつも楽しく見させてもらってます！頑張ってください！ (4月28日 10時) (レス) @page44 id: 5825403805 (このIDを非表示/違反報告)
阿伸メトリ(プロフ) - さーやさん» 投票確認致しました。ありがとうございます！ (4月27日 17時) (レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - コメント失礼します。アンケートは�，硫ζ擦離屮鵐屮鵑�見てみたいです。更新楽しみにしています。頑張ってください。 (4月27日 12時) (レス) @page44 id: e67a2619ed (このIDを非表示/違反報告)
阿伸メトリ(プロフ) - 紫音さん» ありがとうございます！投票、確認させて頂きました。楽しんで頂けているみたいで、すごく嬉しいです！自分と相談しながら、この調子で頑張ります！ (4月27日 8時) (レス) id: 958f0a5e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：阿伸メトリ | 作成日時：2024年1月10日 20時
