44話 ページ45
放たれたバズーカを自ら当たりに行くクロッカス
まさかクジラを守ったのだろうか…
高笑いする2人の頭にルフィの拳が落ちる
ﾙﾌｨ「何となく殴っといた！！」
『ナイスだ船長』
ｸﾛｯｶｽ「このクジラは西の海にのみ生息する
世界一デカい種のクジラだ…名前は"ラブーン"
そしてこいつらは近くの町のゴロツキだ」
『確かにこいつを捕らえれば年単位の食料になるな』
ｸﾛｯｶｽ「だが私がそれをさせん！！
こいつがレッドラインにぶつかり続けるのも
リヴァース・マウンテンに向かって
吠え続けるのにもわけがある」
クロッカスが灯台守をしていた日、
ある海賊がリヴァース・マウンテンを下ってきた
それを追うように小さなラブーンが来たと…
西の海ではラブーンと旅をしていたらしいが
危険が伴うと、ラブーンを預かってほしいと頼まれたと言う
ｸﾛｯｶｽ「"必ず世界を1周しここへ戻る"と
ラブーンもそれを理解し私達は待った…
この場所でずっとな」
ﾅﾐ「だから吠え続けるの…
体をぶつけて壁の向こうに…」
ｸﾛｯｶｽ「そうだ…もう…50年も前の話になる…」
ｸﾙｰ「「！！！」」
『仲間の生還を信じてるのか…』
出口への水路を渡りながら、クロッカスの話を聞く
医者だという彼は腹の中からラブーンの治療をしているらしい
ﾙﾌｨ「フーーッ！出たァ！！本物の空！！」
『こいつらどうする？』
ｿﾞﾛ「捨てておけ、その辺に」
海に落として気がついた2人は
さもありガチのセリフを吐いて泳いで行った…
だがその中でAには引っかかることがあった
『我が社…？』
ｳｿｯﾌﾟ「しかし50年もこの岬でね
まだ仲間の帰りを信じてんのか」
ﾙﾌｨ「ずいぶん待たせるんだなーその海賊達も」
ｻﾝｼﾞ「バーカ、ここはグランドラインだぞ
二・三年で戻るっつった奴らが50年も帰らねぇんだ
……もう答えは出てる」
『…死んだだろうな…いつまで待とうが帰ることはねぇよ』
ｳｿｯﾌﾟ「お前…！何でそういう夢のないことを…！
帰ってくるかもしれねぇ！美しい話じゃねぇかよ
仲間との約束を信じ続けるクジラなんて…」
だが事実は想像よりも残酷である
クロッカスは彼らはグランドラインを逃げ出したと言った
生死すら不明…だが戻ることもないという
ｸﾛｯｶｽ「季節・天候・海流・風向き…全てがデタラメに巡り
一切の常識が通用しないのがこの海
グランドラインの恐怖は
たちまち弱い心を支配する」
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年4月24日 1時
