剣士女と波乱の海 (ページ5)

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4話ページ5

ﾐﾎｰｸ「いっぱしの剣士であれば

剣を交えるまでもなくおれと主の力の差を見抜けよう

このおれに刃をつき立てる勇気は

おのれの心力か…はたまた無知なるゆえか」

ｿﾞﾛ「俺の野望ゆえ、そして親友との約束の為だ」

『へぇ…』

彼と鷹の目との戦いに夢中で、

一旦休戦して見守るギャラリー…

彼女もその1人である

鷹の目の首から下げた小さな刃物にイラつくゾロ

ｿﾞﾛ「死んで後悔すんじゃねぇぞ！！！」

『それは君の方だと思うけど…』ﾎﾞｿｯ

彼の渾身の大技を、刃物の切っ先でいとも容易く

受け止めてしまう鷹の目

"世界がこんなに遠いハズはねぇ！！"

『…』

「おいお前…！何して…！」

『この試合は鷹の目が勝つ

あんな荒い剣で、ロロノアが勝てるとは思わない』

「何…！？」

賞金稼ぎの2人が飛び出そうとするのを

必死に堪えている麦わら

隣へ降り立ってみると、酷く辛そうな表情だ

『…お前、ロロノア・ゾロを信じるのか？』

ﾙﾌｨ「ゾロは俺の仲間だ！！信じるに決まってる！！」

『じゃあ、しっかり見ておくといい』

その一瞬で、鷹の目の切っ先がゾロの胸に突き刺さる

彼女が驚いたことは、ゾロがその場から動かないこと…

ﾐﾎｰｸ「このまま心臓を貫かれたいか、何故退かん」

ｿﾞﾛ「さぁね…わからねぇ…ここを一歩でも退いちまったら

何か大事な今までの誓いとか約束とか…

色んなもんがヘシ折れて

もう二度とこの場所へ帰って来れねぇような気がする」

ﾐﾎｰｸ「そう、それが敗北だ」

ｿﾞﾛ「へへっ…じゃ、なおさら退けねぇな」

ﾐﾎｰｸ「死んでもか……」

ｿﾞﾛ「死んだ方がマシだ」

『…！！』

こいつ…死んだ方がマシだと…

鷹の目も認めたようで、黒刀を引き抜く

ｿﾞﾛ「三刀流奥義！！三千世界！！！」

その一太刀と共に刀が砕ける

さすがにあの剣では、黒刀に敵わないだろう

『…！？』

ｿﾞﾛ「背中の傷は剣士の恥だ」

ﾐﾎｰｸ「見事」

『…すげぇ…鷹の目にあそこまで言わせる奴がいたか…

楽しみだなぁ…？ミホーク…』

力なく後ろへ倒れていくゾロを見てサンジが叫ぶ

ｻﾝｼﾞ「簡単だろ！！野望を捨てるくらい！！」

『サンジには…

あぁ言う奴の思考は理解出来ねぇんだろうな…』

仲間の敵討ち、とでも言わんばかりに

麦わらが鷹の目に突っ込んでいく

安心しろ、あいつは死んでねぇよ

ミホークが気に入ったやつを簡単に殺すとも思えねぇ…