11話 ページ12
ｸﾘｰｸ「血迷ったかギン…
海賊艦隊戦闘"総隊長"よ」
ｷﾞﾝ「サンジさん…あんたには傷つくことなく
この船を降りて欲しかったんだが…
そうもいかねぇようだな
だったらせめて俺の手であんたを殺すことが…
おれのケジメだ」
ｻﾝｼﾞ「…ハッ…ありがとよ…クソくらえ」
『ゼフさん…無事でしたか…』
ｾﾞﾌ「おれぁこんなことでは死なねぇよ」
『…よかった』
ギンとルフィの会話が耳に入れば、
逆上して襲ってこようとする奴ら…
『…悪いが大人しくしててくれ』
「…！？」ﾄﾞｻｯ
バタバタと倒れていく海賊共
後ろでゼフが口角を上げたのが分かる…
ｸﾘｰｸ「ほぅ…その夢見がちな小僧に
"強さ"とはどういうもんか教えてやる…！！」
構えていた盾が変形し、銃口のようなものが
海賊は血相を変えて海へ潜る
ルフィが蹴り返そうとした直前で爆発し
中からは手裏剣が飛ぶ…ダマし撃ちか…！
それを食らってもなお臆する様子を見せないルフィ
あの少年は素で言っているのか？
だとしたら本当に面白いではないか
ゼフの目前ではサンジＶＳギン
その奥ではルフィＶＳクリークが始まった
「やっちまえ！ギンさん！！」
『うるさいなお前ら…ちったあ黙って観戦してろ』
「…！」ﾄﾞｻﾄﾞｻ
ｾﾞﾌ「…恐ろしい小娘だな」
『ほっといてくれ…元からです』
視線を向ければサンジがギンに押さえられている
ともあろうに、サンジは呑気に紫煙を吐き出す
咥えた煙草をギンに向けて吐き出し、
寸前の所で抜け出すと同時、鋭い蹴りが炸裂する
ギンの攻撃も喰らい、お互いが吹っ飛ぶ
ﾊﾟﾃｨ「サンジの野郎…大丈夫なのか…」
ｶﾙﾈ「大丈夫なもんか！！」
『まぁ、アバラの5、6本はやってるだろうな』
サンジが相手を挑発するのはデフォなのか…
既にボロボロのサンジにギンが容赦なく襲う
『あいつ…もう自分の攻撃の衝撃にも
耐えられないらしいな…』
起き上がったギンが再びサンジを押さえつける
その顔は涙が伝っていた…
『…鬼人もここまでだよ』
ｷﾞﾝ「できません！！首領・クリーク！！
…あんなに人に優しくされたのはおれは
生まれてはじめてだから…！！
おれにはこの人を殺せません！！」
『…鬼人にも情が湧いたってか』
ｷﾞﾝ「あわよくば…この船を…
見逃すわけにはいかねぇだろうか…！！」
やはり外道だと、Aは思う
自分のために命を張ってきた部下を
この一件だけで捨てるなど…
彼女の表情はとても冷たい
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年4月24日 1時
