アネモネを君に_2 (ページ43)

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「ねぇ、光成くん」

『光成』

「ん？」

『光成って呼んで？くんやだ』

「……光成」

『ん〜？』

「ニヤニヤしないでよ」

『だって嬉しいじゃん』

「そう言われるのは私も嬉しい！」

『で。なんか言いかけてたじゃん』

「あ、そうそう。私ダンスわかんない」

『授業でしたじゃん』

「…私ダンスできないの」

『大丈夫だって』

「足の動かし方わかんない」

『俺についてきて？大丈夫だから。俺これ専門なんだから』

「そだね！じゃ、よろしく」

『おう』

ダンスは一瞬だった

光成くんと踊れてすごい嬉しかったし

本当にその道のプロで、すごいうまかった

ただ、心なしか保護者と後輩からの視線がすごかった…

「は〜！終わった？」

『終わったよ。苦手？ほんとに。うまいじゃん』

「光成の方がすごかったよ。さすがだね」

『まぁね』

「リレー、勝つから」

『どうかな？俺速いよ』

「光成に勝つんじゃなくて、青に勝つの！」

『じゃあさ、勝った方が言うこと聞いてもらうのはどう？負けた方に』

「いいじゃん、そーしよ」

『言うこと聞く覚悟しとけよ』

「こっちのセリフ」