一話 ページ2
虎杖君面接のところから始めます！
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「さて、宿儺の指を食べた子はどんな子かな？」
女は足取り軽く、この高専の学長に指定された建物を目指す。
彼女は、昨日任務先で「宿儺の指を取り込んだ少年が高専に来る」と連絡を受けていた。
彼に会いたいが為だけに、3日かかる任務をその日中に終わらせて帰って来たのだ。
まさか、自分と同類の人間に、この一生の中で出会うとは思ってもみなかった。
好奇心が心の底から湧き上がり、自然と口の端が上がる。
ちゃんと合格してればいいな。などと頭の中で思いながら、目的の建物の扉を開けた。
「！」
「『宿儺を喰う』それは俺にしかできないんだって」
扉を開けた彼女の前には、こちら側に背を向けて座り込みながら、学長の呪骸を押さえ込んでいる少年がいた。
「死刑から逃げられたとして、この使命からも逃げたらさ」
「飯食って風呂入って漫画読んで、ふと気持ちが途切れた時『あぁ今宿儺のせいで人が死んでるかもな』って凹んで」
「『俺には関係ねぇ』『俺のせいじゃねぇ』って自分に言い聞かせるのか？」
ああ、きっとこの正義感溢れる子が
「そんなのゴメンだね」
「自分が死ぬ時のことは分からんけど」
宿儺の器なんだろう
「生き様で後悔したくない！」
言い切った少年にブラボーと小さく呟き、目を細めた。
少年と向き合っていた学長は少し口角を上げると、彼女ともう1人、壁に背を預けて立っている目隠しを付けた男の方に目を向け、指示を出した。
「悟、A、寮を案内してやれ」
「！」
「はい」
『A』と呼ばれた彼女と『悟』と呼ばれた目隠し男は、少年から学長に目線を移した。
「それから、諸々の警備の説明もな」
「ん？」
少年は何がどうなっているのか分からない顔をする。
学長は再び彼と向き合い、手を差し出しながら言った。
「合格だ。ようこそ呪術高専へ」
少年は先程とは打って変わり、パァッと嬉しそうな顔をして、差し出された手を掴もうとした。しかし、
「よろっ」
『よろしく』という言葉は、手を伸ばした瞬間、腕の中に封じ込めていた呪骸が頬を殴った為、最後まで発することはできなかった。
「あ、スマン」
術式解くの忘れてた。と謝る学長を見て、彼女はフッと笑いを零した。
「これは面白くなりそうだなぁ」
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晴ノ宮(プロフ) - shige0141さん» 返信遅れてすみません！面白いと言っていただけて嬉しいです！！こちらの都合等で更新がまばらになってしまうかと思いますが、今後ともよろしくお願いします！ (2020年5月1日 8時) (
レス) id: 4de2804133 (このIDを非表示/違反報告)
shige0141(プロフ) - 面白かったです！次回も期待してもよろしいですか？ (2019年2月26日 22時) (レス) id: 418ddfb590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴ノ宮 | 作成日時：2019年1月31日 0時
