40話 ページ40
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夏休み前の終業式。
出席番号の早い若葉は早々に成績表が返されていた。
期末の学年順位は1位であり、内申点も良い。
心配だった日本史もテストで百を取っていれば、なんの心配もなかったのだ。
孤爪とともに部室へと向かい、扉を開ければ阿鼻叫喚。
思わず扉を閉めた。
「若葉…」
『ごめん、つい』
もう一度扉を開ければ、迫り来るヤマモト・タケトラの手。
次は孤爪が扉を閉めた。
『研磨…』
「だって、汚かった」
『辛辣だね』
なかなか開けない二人に痺れを切らしたのか中から扉が開き、二人は一歩下がった。
涙で顔がぐちゃぐちゃなヤマモト・タケトラの頭を抑えて、黒尾が姿を現す。
「二人ともさっさと入れ。遅れんぞ」
『研磨が、山本が汚いから入りたくないらしいです』
「若葉も閉めてたでしょ」
「ヒドイ！！研磨も若葉もヒドイ！！」
嘆く山本の横を通り過ぎ、さっさと奥の仕切られたカーテンを引いて着替え始める。
一瞬で着替え終わった若葉はカーテンを開いて、ほとんど若葉専用になっているパイプ椅子に座った。
ズボンからシャツを出し、ネクタイを解いて首から下げた状態の夜久が、山本の成績表を見ながら目を釣りあげていた。
『山本の成績、そんなに悪いんですか？』
「若葉ちゃんが教えてくれてた期末は良かったんだけど、中間でやらかしてる」
『それはそれは』
ヒョコ、と覗き込めば、ヤマモト・タケトラになったわけもわかるほどのヒドイ成績。
そして、夜久に手を差し伸べられ何かと首を傾げれば若葉の成績表が見たいとのこと。
カバンから取り出し、夜久の手に渡って開いた瞬間、夜久はおぉと声を上げた。
「学年トップの成績って清々しいな」
「うわ、これがトップの成績かよ」
「若葉センパイ流石ですね！！」
夜久の元にワラワラと集まる部員達。
得しない情報が何でそんなに人を集めるのか疑問でならなかった。
若葉はサッと上着を羽織り、『先に行きまーす』と声をかけて部室を去った。
それを見た夜久が若葉の成績表を黒尾に押し付け、急いで着替えて一目散に部室から走り去って行く。
その場にいた全員が察した。
サーブを打ってもらおうとしているのだな、と。
「若葉ちゃーん！準備手伝うからサーブ一回だけ打ってくれない？」
『何ですか、その交換条件。嫌だ』
「一人で準備すんのは大変だろ？手伝ってやるって」
『サーブ打たなきゃいけなくなるじゃないですか！！』
「お、打ってくれんの！？」
『打ちません』
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早夜(プロフ) - LUNAさん» コメントありがとうございます！！楽しんでいただけて嬉しいです。今まさに公開致しました。パスワードなしでご覧いただけます。お待たせしてしまい申し訳ありません。ぜひ、続編も楽しんで読んでいただければ幸いです！！ (2月26日 23時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
LUNA - こんばんは!!初コメ失礼します!めちゃくちゃ楽しく読ませて頂きました!!続編も気になっているのですが数話公開されたらパスワードがなくても読むことが出来ますか？続編も気になるのでよろしくお願いします!! (2月26日 23時) (レス) id: b20802aba1 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - アマアマハチミツさん» コメントありがとうございます！まだ1話しか書けておらず、数話まとめての公開にしようと思っていたのですが…1話でもいいよ〜と言っていただけるのであれば公開させていただきます。 (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ミカサさん» 続編公開しますよ！それまでお待ちください！ (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - いくら丸さん» コメントありがとうございます。楽しく読んでいただけて嬉しいです。続編は公開致しますので少々お待ちくださいませ。 (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2023年12月12日 0時
