36話 ページ36
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その後、烏野はスターディングメンバーから日向を外した。
日向の姿を目で追いかける若葉に対し、猫又はクイッと顎を動かした。
話したいことがあるなら行け、と。
若葉は目を見開いた。
他校の、一人のスパイカーに肩入れをしていいのか。
猫又はそれでも目を合わせて頷いた。
『…すぐ戻ります』
ザッと背を向けて烏野の方へ足を進める若葉の背を見送りながら、直井は猫又に「いいんですか？」と声をかけた。
「なぁに、ちょーっと貸すだけさ。若葉は烏野の10番と自分を重ねとる。前に進めていないのは若葉も同じだよ」
試合の邪魔にならないように、応援に徹している日向にずんずんと近寄る。
前に夜久が教えてくれた、3年の菅原という人が若葉が近づいてきているのに気づいて日向の肩を突いた。
何だ、と菅原を見、気配を感じて振り向いた日向は、いきなり高身長が迫ってきているのに対してビクリと体全身を震わせた。
警戒をする日向に若葉はニコリと笑みを浮かべて言った。
『日向くん、ちょっと話があるんだけどいいかな？』
「え、」
日向が若葉に連れられて行く場面を烏養は何する気だと怪訝そうに眉を寄せた。
体育館裏の階段によいしょと腰をかけ、日向にも横に座るように促す。
「えっと…」
『急にごめん。音駒2年の牛島若葉です』
「い、1年の日向翔陽です…」
様子を伺うチラチラと若葉を見る動きにフッ、と笑みが零れた。
『君は今まで、飛雄が君に合わせてくれるトスを打ってたんだよね』
「ハイ、でも」
『空中で最後の一瞬まで、自分で戦いたい』
自分が思っていたこと、先程言った言葉を一言一句違うことなくサラリと言ってのけた若葉の横顔を、ガバッと勢いよく顔を上げて見た。
目の前に広がる青い空を眺めながら、若葉は呟いた。
『私が中一の時、セッターに合わせることが出来なくてウシワカの妹なのにって凄く責められた』
「ウッ、ウシワカッ、の妹ッ！？ナ、ナンデスカ！？」
『アレ、飛雄に聞いてないの？そーだよ、牛島若利の妹。何、怖気付いちゃった？』
「イヤッ、その、怖気付くとかじゃなくてデスね…アノッ、ウシワカの妹とか考えずにデスね、なんかフツーに凄いなって思ってたんで、その…」
ニヤリと煽りを効かせた若葉に対し、慌てて両手をブンブン振って日向はそう言った。
若葉は思わぬ発言に目を丸めた。
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早夜(プロフ) - LUNAさん» コメントありがとうございます！！楽しんでいただけて嬉しいです。今まさに公開致しました。パスワードなしでご覧いただけます。お待たせしてしまい申し訳ありません。ぜひ、続編も楽しんで読んでいただければ幸いです！！ (2月26日 23時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
LUNA - こんばんは!!初コメ失礼します!めちゃくちゃ楽しく読ませて頂きました!!続編も気になっているのですが数話公開されたらパスワードがなくても読むことが出来ますか？続編も気になるのでよろしくお願いします!! (2月26日 23時) (レス) id: b20802aba1 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - アマアマハチミツさん» コメントありがとうございます！まだ1話しか書けておらず、数話まとめての公開にしようと思っていたのですが…1話でもいいよ〜と言っていただけるのであれば公開させていただきます。 (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ミカサさん» 続編公開しますよ！それまでお待ちください！ (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - いくら丸さん» コメントありがとうございます。楽しく読んでいただけて嬉しいです。続編は公開致しますので少々お待ちくださいませ。 (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2023年12月12日 0時
