3話 ページ3
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翌日の昼休み。
教室で簡単に昼食を済ませた若葉は、昨日途中で閉じた本を続きから読んでいた。
隣の席の孤爪はというと、スマホゲームに夢中になっている。
「牛島さん、呼ばれてる！」
本から顔を上げて見れば、入口に立つクラスメイトが訪ねてきた人に手を向けていた。
上靴の色からして3年生。
そして、その光景を見た孤爪がげ、と顔をしかめたことからバレーボール部の人だとわかった。
『昨日の、話したんだ？』
「…マネ探してるって言ってたから、ごめん」
『困ることじゃないから大丈夫。んじゃ、行ってくる』
責められるかと思っていた。
けれどもそれは杞憂で、なんなら鼻歌まで歌いながら先輩二人に歩み寄って行く。
やっぱり不思議な人だ。
二人の先輩に連れられて人気の少ない渡り廊下で向き合った。
「初めまして、バレー部三年の黒尾鉄朗です」
「同じく三年の夜久衛輔です。突然ごめんな〜」
『いえ、暇してたので。孤爪君から少し聞きました。マネージャー、探してるそうですね』
少し口角を上げて穏やかな口調で話す若葉。
そのせいか黒尾と夜久の若葉に対する印象はとても良かった。
「経験者の子探してたんだよな。そこでちょうど牛島さんが挙がって」
「マネージャー、やってくれないかな。見学だけでも全然いいけど！！」
『見学だけでいいんですか？』
笑顔で首を傾げる若葉に両手をぶんぶん振る先輩二人。
「いや、入部してくれるのが一番嬉しいけど！な、やっくん」
「そうそう！無理にとは言わないけど、入ってくれると嬉しいなーって」
必死さが伝わってくる。
若葉はふむと顎に手を当てて悩む素振りを見せる。
マネージャーはいいだろうか…
マネージャーなら比べられないだろうか…
まつ毛が金茶色の瞳に影を落とした。
『じゃあ、今日見学行きます』
ニコリ。
一抹の不安を作り笑顔で隠して、そう発した。
不安なんて微塵も感じない。
黒尾と夜久は本人の目の前でよっしゃ、と喜びを大にして拳を握った。
「放課後、迎えに行くから」
『いえ、孤爪君に案内してもらうので大丈夫です』
「そういや研磨がいたな」
黒尾はその場で孤爪に連絡を入れ、また後でと軽く手を上げて夜久とともに去って行った。
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早夜(プロフ) - LUNAさん» コメントありがとうございます！！楽しんでいただけて嬉しいです。今まさに公開致しました。パスワードなしでご覧いただけます。お待たせしてしまい申し訳ありません。ぜひ、続編も楽しんで読んでいただければ幸いです！！ (2月26日 23時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
LUNA - こんばんは!!初コメ失礼します!めちゃくちゃ楽しく読ませて頂きました!!続編も気になっているのですが数話公開されたらパスワードがなくても読むことが出来ますか？続編も気になるのでよろしくお願いします!! (2月26日 23時) (レス) id: b20802aba1 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - アマアマハチミツさん» コメントありがとうございます！まだ1話しか書けておらず、数話まとめての公開にしようと思っていたのですが…1話でもいいよ〜と言っていただけるのであれば公開させていただきます。 (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ミカサさん» 続編公開しますよ！それまでお待ちください！ (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - いくら丸さん» コメントありがとうございます。楽しく読んでいただけて嬉しいです。続編は公開致しますので少々お待ちくださいませ。 (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2023年12月12日 0時
