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17話 ページ17

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「リエーフ、英語できないんだ…」

『ロシア語と英語は違うってこと?』



「俺は日本生まれ日本育ちでロシア語も英語も話せません!!」





横から覗き込んでくる孤爪にリエーフの小テストを見せれば、リエーフから衝撃的事実が発せられる。

なるほど。ハーフでも結局は日本人ってわけだ。



孤爪の後ろでオロオロする芝山に可哀想な念が生じる。




とりあえず授業は聞け、と脅される三人を見て、若葉は息を吐いた。

孤爪を見上げれば、嫌な予感がしたのか孤爪は眉を寄せる。


さすがセッター様である。勘が鋭い。




『研磨。芝山だけであのバカ2人を見るのは多分、無理があると思うんだよね』

「いやだ」

『まだ何も言ってないよ?』

「ぼ、僕は大丈夫です!」



両手を握ってそう言う芝山ににこりと笑みを返す。




『君はいい子だね』





そして、もう一度孤爪を見れば孤爪は明日へと遠い目を向けていた。

若葉はゆっくりと立ち上がり、孤爪の肩に手を置く。



耳に口元を寄せて吐息の多い声で呟いた。









『ねぇ、一緒にやろ?』

「っ若葉!!」







ゾゾゾゾゾゾ、と背筋に悪寒が鳥肌が駆け巡った。

勢いよく振り返って彼女の名を叫べば、彼女はケラケラと腹を抱えて笑い転げていた。


その騒動に黒尾と夜久も驚いたような表情を見せる。




海に説明を求めれば「若葉が研磨にイタズラをした」とだけ返って来た。


笑いすぎて過呼吸になりそうな若葉の背中に、手をのせて撫でる芝山に大丈夫だと手を軽く上げて制止する。


落ち着いた若葉は黒尾と夜久に微笑みかけた。






『そのバカ三人、私と研磨、芝山が引き受けます。先輩たちは受験勉強もありますのでそちらに集中してください』





若葉の言葉にちょっと待て、と黒尾と夜久は頭を抱えた。



学力だけなら申し分はない。

けれど、先程の若葉を見たら。






「いや、心配なんだけど」

『大丈夫です』

「もしかして研磨サンの殺気がやばいの見えてないの?」

『大丈夫ですよ、手懐けるんで』

「…ドンマイ」




あははと笑いながら黒尾と夜久が仁王立ちをしていた場所に入れ替わるように立ち、小テストを一人ずつ返していく。





『何事も努力で何とかなるさ。だから頑張ろう?』


「「「若葉さん…!!」」」





まるで女神のような微笑み。

後光が差している…!



だが次の瞬間。




『けど、私に教えてもらって赤点取ろうもんなら……わかってる?』




黒い笑顔に変わった。

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早夜(プロフ) - LUNAさん» コメントありがとうございます!!楽しんでいただけて嬉しいです。今まさに公開致しました。パスワードなしでご覧いただけます。お待たせしてしまい申し訳ありません。ぜひ、続編も楽しんで読んでいただければ幸いです!! (2月26日 23時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
LUNA - こんばんは!!初コメ失礼します!めちゃくちゃ楽しく読ませて頂きました!!続編も気になっているのですが数話公開されたらパスワードがなくても読むことが出来ますか?続編も気になるのでよろしくお願いします!! (2月26日 23時) (レス) id: b20802aba1 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - アマアマハチミツさん» コメントありがとうございます!まだ1話しか書けておらず、数話まとめての公開にしようと思っていたのですが…1話でもいいよ〜と言っていただけるのであれば公開させていただきます。 (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ミカサさん» 続編公開しますよ!それまでお待ちください! (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - いくら丸さん» コメントありがとうございます。楽しく読んでいただけて嬉しいです。続編は公開致しますので少々お待ちくださいませ。 (2月26日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:早夜 | 作成日時:2023年12月12日 0時

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