7話 ページ9
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1時間前のこと。
「A、バレーしよー」
「ん、いーよ」
急に声をかけられ、何もすることがなかったから頷いた。
だが、しかし。
こうなるとは聞いてねぇ。
あの有名な横文字の名前かっけぇな!シーンが見られるとか聞いてない。
これでわかったでしょう。
私は今、バレー教室に来ています。
ちなみに今は冬休みっす。
「あ、彼方やん!!久しぶりやな〜」
「侑くんだー!お久〜。元気してた?」
「おん!!...それ、噂の片割れか」
私、それ呼ばわりなのね。
治早くカモン。
二人で仲良く話してるから、私ぼっち。
治早くカモン。
「A、久しぶりやな」
「治!!会いたかったぜ〜」
突然の登場に思わず、抱きつく。
ありがとうよ、治くん。
見てあの子、ぼっちだよ。やめなさい。状態が続くかと思ったわ。
「ど、したん?彼方、Aが変」
「いつもの事だよ。Aは甘えん坊さんだから」
「前も言ったけど違うから!!」
治の腕に絡みついたまま、キッと彼方を睨むと彼方は肩を竦めた。
と、視線を感じる。
侑くん、そんなに見ないでください。
私に穴あいたらどうすんだ!
「治のこと好きなんか、こいつ」
「ううん、A係。おれがAのこと頼んだから」
「ふぅん。治のどこが好きなん?」
彼方の話聞いてました?
A係言いましたよね?まあ、いいや。
「治のどこが好きかって?まず顔でしょ、その次は私の面倒見てくれるとこでしょ、気が利くし、あと察してくれるとこ」
指をおりながらいい所を言っていく。
まだまだあるよ。治のいいところ。
「...なんや、照れるな」
「もう治くんったら〜。月に一度告白されてるモテ男なのに〜」
近所のおばさん風に、軽く手でぺしぺし治の腕を叩く。
その様子を見てツムツムは私を指さし、こう言った。
「お前の妹あんなポンコツなん?」
「あ?今ポンコツ言ったな!?侑てめ、舐めんじゃねーぞコラ!!」
「誰が名前で呼んでええって言ったか!?馴れ馴れしく触んな、ポンコツA!!」
「お前こそ私を名前で呼ぶんじゃねぇ!」
侑の肩に手を置き、片方の手で頭をペシペシ叩く。
治より強くね。
「あれあれ〜、Aと侑くん仲良くなってる」
「あれ、放置しててええの?彼方、お兄ちゃんやろ」
「楽しそうじゃん?」
「もっかい言うけど、ええの?」
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早夜(プロフ) - パスワード消します。ぜひ2作目もご覧下さい。 (2021年6月4日 7時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 「setter」です。このパスワードは金曜日くらいまでだと思います。 (2021年5月31日 18時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
ののりんご(プロフ) - 教えていただけることは可能ですか? (2021年5月31日 16時) (レス) id: 3fd9f78cf5 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - パスワード変更しました。 (2021年5月31日 16時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
ののりんご(プロフ) - ありがとうございます! (2021年5月27日 15時) (レス) id: 3fd9f78cf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:早夜 | 作成日時:2021年3月11日 18時