人生やり直したいなぁって思ったけど、転生は望んでないです。 (ページ47)

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45話 see you again３ページ47

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「は．．．」
「え．．．」
「サム、お前何しとん！！」

上から私、彼方、侑。

何されたか頭の整理が追いつかない。

待って、何された？？

後頭部に手があって、顔近づけられて、唇に．．．

「はぁ！？ばっ、な．．．何、して．．．！？」

ようやく理解しました。

治は「してやったり」という表情で侑にもみくちゃにされている。

「やって、俺が見てないうちにAの『ファーストキス』なんてモンが奪われるとか許せへん。せやから、それなら今奪っとけばええやろ？俺、天才かもしれんなぁ」

理由が超絶ガキの思考！！まじでアホ！！

多分今、史上最高に赤い顔をしてると思う。

前世でも部活部活部活の日々を送っていた私。

告られる回数は少なくはなかったが、こんなシチュエーションになったことも無いし、ましてやされたことも無い。

前世の友達からは『恋愛偏差値ゼロのバレー馬鹿』なんて呼ばれていた。

この呼び名を認めた訳では無いが．．．。

「ねぇ、治くん？おれはね、Aと付き合うのは別に良いんだけど、何で兄がいる目の前でするの？殴られたいってことなの？ねぇ？殴って欲しいなら殴ってやるよ？地獄の底まで埋めてやろーか？」

げっ、ブラック彼方怖ぇ．．．。

ふるふると震える拳をだんだんと上げて言う彼方の顔
は、笑っているけどオーラが、うん、恐ろしいね。

「彼方やって知っとる人の方がええやろ？」

「はい、バイバーイ」

「ｳｸﾞｯ」

腹に拳を沈めたけど．．．痛そ．．．。

ただでさえ彼方はスパイカーだし、強烈スパイク打つのに．．．。

*

「彼方、A、また会おうな。またバレーしような」

「「もちろん」」

初めてあった日

治には女子って怖いなって目の前で言われた。

侑には名前で呼ぶなと怒られた。

でも、侑とは同じポジションだったし、私も何やかんやで憧れたりもしたし、憎たらしく思ったこともあった。

だからこそ、負けたくなかった。

治とのコンビネーションをあげる双子を見て、私は彼方と一緒にやりたかったと思ったりもした。

でも、無理だから、私は一人でも強くなりたかった。

心夢がいるのに、相棒がいるのに、それでも一人で勝とうとしていた。

でも、今の言葉で目が覚めた。

またバレーしよう。

それは、私は一人で強くならなくていいってこと。

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