検索窓
今日:10 hit、昨日:18 hit、合計:152,505 hit

41話 ページ43










「やっほー、ツムツム」

「ツムツム言うのやめろ。練習はどうしたんや」

「先輩とケンカになって追い出された。まだ先輩、私のトスが悪いって言うんだぜー?おかしいよね」








体育館の入口階段に座る侑の横に座り込む。


ペットボトルの蓋をいじる侑の頭に手を乗せ、わしゃわしゃと撫で回してやった。








「おい!?ボサボサになるやろーが!!」

「え、気にするタイプ?何か、しけた顔してたから」

「どういう顔や、それ」





しらっとした目で見られたけど、グラウンドを見ながらふふっと笑いが零れる。



私と侑は似た者同士なんだよな。





「あ、A〜、何で侑くんとランデブーしてんのー?」

「いつの間にそんな言葉覚えたんだ彼方ァ!?」

「えー、アランくんから?」




「はぁ!?」と眉を寄せた私の横をすぎて、何かが侑の頭にクリーンヒット。



あぁ、治か。



ボール飛ばしたのね。






「待てや、この下手くそォォォ!!」





叫びながら追いかけっこしてるし。






「俺のAに近づくツムが悪いやろが!!」

「Aはお前のじゃないやろがァァァ!!」



「何か巻き込まれてるー」





次は私が呆れた目で双子を見る番。




いつまで経ってもあの双子は喧嘩するもんねぇ。






「よっす、アランくん。お久〜」

「お、Aか。...やっぱ成長したな」

「...ぱぱ」

「やめぃ。治があんなんになるのもわかる気がするわ」

「あー、私美少女でしょ?可愛いでしょ?自覚してるよ」

「それも凄いな。でも、彼方とそっくりやんか」

「うん、なぜかね」




双子無視してアランくんと喋ってると今度は彼方が


「あー、アランくんとランデブーしてるー」


とか言い出すから、双子の動きがピタリと止まってこっちに向いてきたじゃんか。




「おい、彼方!!いい加減にしろよ!?」

「てへ。だってA、おれのこと放ったらかしじゃんか。おれだってAと話したい」

「乙女か。家帰って話せるだろ」




「アランくんでもAに近づくのは許さへんで!?」

「ちょぉ、待て!?誤解や!!A、治止めてくれ!!」



「ガンバ」

「おい、Aー!?」








ギャーギャー騒ぐ声が響き渡る体育館。


でも、楽しかった。





いつの間にか、侑を嫌ってた奴らも笑ってたし。





あとから呼びに来た心夢も交じって、ぎゃーぎゃー騒いで、キャプテンに怒られて。





それでも楽しかった。









42話→←40話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (58 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
194人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 転生
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

早夜(プロフ) - パスワード消します。ぜひ2作目もご覧下さい。 (2021年6月4日 7時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 「setter」です。このパスワードは金曜日くらいまでだと思います。 (2021年5月31日 18時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
ののりんご(プロフ) - 教えていただけることは可能ですか? (2021年5月31日 16時) (レス) id: 3fd9f78cf5 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - パスワード変更しました。 (2021年5月31日 16時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
ののりんご(プロフ) - ありがとうございます! (2021年5月27日 15時) (レス) id: 3fd9f78cf5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:早夜 | 作成日時:2021年3月11日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。