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19話 ページ21








「何でなん!?何で勝てんのやー!!」

「ふはははっ!!私の力を思い知ったか!!」

「彼方強すぎん!?」

「え、私は?」

「彼方のスパイク、半端ないなぁ」

「だから、私は?」

「えぇ〜、ありがと〜!」

「私泣くよ!?」






男三人で楽しそうに会話をしている。





そんな中、私はというと


体育館の端で涙を浮かべながら、一人でオーバーを繰り返し。




いいもん、いいもん。

侑より私の方がトス上手いもん。
私の方が凄腕セッターだもん。






「...A」






声をかけられ振り向くと、治が手招きしていた。






「治...」

「Aが凄腕セッターやってことは去年から知っとるで」

「お、おさむぅぅ〜!!」





優しいな、治!!

侑と違って、心もイケメンや!!




ボールを放り投げてダッシュで駆け寄り、ギュッと抱きつく。






「彼方と交換して欲しい」


「...ぇ...Aごめん本当ごめんAは侑くんより上手いし美少女だしおれの可愛い妹だよだから治くんと交換なんてやめて本当にやめておれはAのお兄ちゃんがいい侑くんと双子なんてやだAがいい」






半泣きの彼方は早口のように嫌だと訴えながら、私に抱きついて来た。



もう、彼方ったらシスコンなんだから!




おかげで治は私に抱きつかれ、その私は彼方に抱きつかれ、団子状態。





「治、人気者だね〜」

「そんなのAだけでえぇ!」





急にムスッとし始めた治。同じく離れたところで侑もムスッとしている。


お前ら、本当に仲良いな。

てか、シンクロって双子すげぇな。





「A、おれの妹でいてくれるよね?」

「あたりまえ。彼方は私のたった一人の家族だもん」

「だよね〜、よかったぁ」





胸を撫で下ろす彼方を見て、顔が緩んだ。

他人から見ると微笑みってやつ。




それに気付いた彼方は同じように笑い返してくれて、頭をクシャクシャに撫でてくれた。






「髪の毛崩れた。彼方結び直して」

「ハイハイ、自分で結べるようになろーねー」

「長すぎんだもん」





腰ら辺まである私の黒色のくせっ毛は、いつも彼方が結んでくれている。


今日のは、編み込みからの三つ編み(二束)。



高度な技を私の兄は習得してしまったようなのだ。







「サム、俺落ちた」
「ツム、俺もや」
「「...」」

「「あの笑顔は反則やろ...」」







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早夜(プロフ) - パスワード消します。ぜひ2作目もご覧下さい。 (2021年6月4日 7時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 「setter」です。このパスワードは金曜日くらいまでだと思います。 (2021年5月31日 18時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
ののりんご(プロフ) - 教えていただけることは可能ですか? (2021年5月31日 16時) (レス) id: 3fd9f78cf5 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - パスワード変更しました。 (2021年5月31日 16時) (レス) id: 0ff5d087c5 (このIDを非表示/違反報告)
ののりんご(プロフ) - ありがとうございます! (2021年5月27日 15時) (レス) id: 3fd9f78cf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:早夜 | 作成日時:2021年3月11日 18時

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